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宮城谷昌光先生の、5巻からなる長編の「孟嘗君」
舞台は春秋戦国時代、主人公はタイトルの通り孟嘗君こと田文なのですが、もう1人の主人公、いやむしろこっちがメインと言っても差し支えないくらいの登場人物が、田文の育ての親である、風洪(のちの白圭)です。
1巻から3巻まではこの白圭と、田文の師となる孫臍が主人公となり描かれています。
5巻まで読み終わった後でも強く印象に残るのはやはり白圭で、とにかく格好いい。
白圭という人物から伝わってくる、清々しさや侠気。その白圭を見て育った田文が絶大な影響を受けたのは間違いなく、白圭の元で育ってなければ後の孟嘗君もなかっただろうと断言できるほどの人物です。
白圭は後世に名を残す大商人となるのですが、印象的な一文として「義を買い、仁を売ります。利は人に与えるものだと思っております。」というものがあり、これは社会的責任において買ったものを心で売る。そこで得た利益を世の人に還元するということらしく、現代においても重要なことだなと感じました。
また、田文、白圭、孫臍と偉大な人物を描く上で、周りを取り巻く人物も素晴らしく、偉大な人物が1人で形成されるわけでなく、周りから影響をうけて形成されるということが感じられます。
4、5巻でようやく主人公として描かれる田文。孟嘗君と言えば、数千もの食客を抱えていたということで有名で、作中にも多くの魅力的な食客が登場します。そういった魅力的な食客を引き寄せる田文の人間性が印象的であり、偉人たる所以なのでしょう。
作中に少しだけ登場する楽毅が、宮城谷先生の別作品で描かれているので、あわせて読むとなお面白いかと思われます。