この小説は野望を持った聖徳太子に対抗するため、現代に生きる少女と何者かがタイムスリップをしてしまうのです。
この小説における聖徳太子は悪役の鑑といっていいほど存在感を残しています。
言葉でいうのなら陳腐になるのですが、苛烈・残忍・冷酷といったのが当てはまるぐらいです。
聖徳太子は世界征服を望み、近場の国に侵攻するのですが、そこにも天才といった軍師が現れます。
小説の見どころとしては、どのようにしてお互いの策を読みあうかという所もあります。
頭脳戦といった様相を呈しまして、終盤にはアクション映画のような描写も書かれていまして視覚的にイメージしやすくなってます。
この聖徳太子とぶつかる近くの国の軍師はまだ若い子供と小説内では設定されています。
神といった概念も出てきますがこれらの一応の答えもこの中では示されていました。
神とは何かといった古代よりの哲学を提示しているのも 新鮮です。
ユーモアやエンターティメントとしても欲張りなほどに様々な要素が、さながら幕の内弁当のように詰め込まれています。
どこかにあなたの琴線に触れる箇所があるでしょう。
最後になりますが、著者は鯨統一郎さんです。
ミステリー畑の方ですが歴史やSFにも詳しいと感じられる小説を沢山執筆されています。
