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一方、ハンガリー金融市場では 7 2日に任期満了で退任するアダメクツおよびアース

両副総裁の後任として、ジュリア・キラリー (Julia Kiraly) 女史が副総裁に指名された。

今後ハンガリー国立銀行政策理事は一名削減され、現行の 13名から 12名体制へと

移行する。

キラリー新副総裁は現在 49歳。 ブタペストにあるコービナス大学で金融学を学んだあと、

ハンガリー国内の複数の銀行で職を経験。 Postabankの会長職でもあった。 現在は

国際銀行教育センターでエコノミストとして活躍。 ハンガリー国内でも著名な金融

関係者として知られており、2003年にPostabankが民営化された時、「売却価格が

安過ぎる」と、野党であるフィデス青年市民連盟から攻撃を受けた経緯もある。 

英語のほかフランス語やロシア語も堪能とのこと。

キラリー女史はシモール総裁が選定。すでにソーヨム大統領の承認もなされており、

あとは議会承認を取り付けるのみとなっているが、与党が過半数をとっていることもあり、

可決の方向へ進むであろう。

キラリー女史は、今後の金融政策決定メンバーとして運営に携わるのみならず、ハンガリー

国立銀行で海外金融安定局、市場リスク管理局、国債発行局などを統括する。

また市場関係者は、「キラリー女史はハト派最右翼」と見る向きが強く昨年メディアによる

インタビューでも、「インフレ・ターゲットを達成するために、金利を引き上げるのは

いかがなものか。 限られた中でも選択の余地はほかにもあるはずだ」と述べている。

退任する 2名の両副総裁ともタカ派で知られており、次期キラリー副総裁はハト派。 

また先月の政策決定会合において 76で金利据え置きとなったものの、7月からは

理事会のカラーが大きく変わる。 6月の政策決定会合では金利据え置き予測が大勢を

占めているが、7月からどうやら変更になる可能性が強まってきたのかもしれない。

昨日のハンガリー金融市場、中国株式市場が再び急落となりエマージング市場全体に

その影響が出たことや欧州中銀の利上げ観測も手伝い終日軟調。 債券・為替市場とも

やや弱含みで引けている。

 

 

    対 円  :  121.75円  - 0.30    02年債:  6.99 % + 1.0 bp

フォリント/対 円 :    0.656円  - 0.002   10年債: 6.55 % + 2.0 bp

フォリント/対米ドル: HUF 185.60  + 0.500   原油価格: $ 66.21 + 0.40ドル

フォリント/対ユーロ: HUF 250.50  - 0.950    金価格: $676.30  0.60ドル