予てから政策金利の引き上げが予想されていたハンガリーであるが、ハンガリー国立
銀行は昨日の定例理事会 (理事 13名) で基準金利となる 2週間の預金金利を
25 bp 引き上げ、欧州諸国で最も高い 8.0 % とすることを決定した。
ハンガリーは5回連続の利上げ実施となる。
当初市場では 50 bpの利上げ予測が大勢を占めていたが、市民デモが実施された
あとにジュルチャーニ首相が議会で信任されたことから政治的な落ち着きが見え始め、
過去一週間利上げを見越したフォリント買いが継続。 平行して金利の買いへと波及
したことでハンガリー金融市場が穏やかな動きとなったこと。
また小幅ながらも財政赤字削減に対して医療費改革法案などが可決となったことで、
ハンガリー国立銀行は 25 bpの小幅利上げに留めたようだ。
とはいえ付加価値税などの増税の影響で、今後同国の CPI が上昇することになり、
中銀インフレ・ターゲットである 2.0 ~ 4.0 % の上限を 超え、2009年まで下回ら
ない可能性が高い。ヤライ・ハンガリー中銀総裁は、「原油価格などの下落でインフレが
当初見通しよりも落ち着いており、非居住者の資金回帰でフォリント高になったことで
小幅利上げに抑えた。 ただ次回の利上げに関しては、コメントを差し控えたい。」と、
インフレを睨みながら金融政策の運営継続を示唆した。
ハンガリーのCPIは付加価値税の引き上げ、エネルギー補助金の削減、電気・ガス
料金の引き上げで9月は 年率 5.9 % とここ 2年来の高さとなっている。 ハンガリー
中銀は 年率 4.2 % まで誘導することを望んでおり、今年末までにもう一段の利上げ
見通しが強く、市場では 8.5 % が当面のターゲットか。
一方相次ぐ利上げによりハンガリー政府は来年の同国 GDP を 2.2 % とし、今年の
計画である 3.9 % から約半減する。 これは主に増税と金利高により各種 ローンの
支払い増の結果、可処分所得減少が消費を押さえ込むとしている。
昨日のハンガリー金融市場、フォリントは買戻しで戻したものの、月曜日の市民デモの
後遺症と利上げの影響が重なり、債券市場は売りが先行。 前週末比 2年債は
12 bp、10年債も 5 bp利回りを押し上げて引けている。