2001年から 6年間、ハンガリー中銀に就任していたヤライ総裁の任期がきたる

3 2日に任期満了となる。 その後任として 2 15日にジュルチャーニ首相から

任命されていたアンドラス・シモール氏 ( Andras Simor ) が正式に次期ハンガリー

中銀総裁として承認された。

シモール新総裁は現在デロイッテ・トッチェ・トーマツ会計事務所会長を務める 52歳。 

昨年夏にハンガリー通貨統合委員会のアドバイザーとして参加しており、ジュルチャーニ

首相の目に止まったようだ。  またその経歴として、

1986-1989年 大学卒業後、ハンガリー国立銀行、エコノミスト

1989-1998年 オーストリア・クレディタンスタルト ハンガリー支店で公共引受を担当

1998-2002年 ブタペスト証券取引所 会長 (兼務)

1998-現在   デロイッテ・トッチェ・トーマツ ハンガリー会計事務所 会長

を歴任し、現在に至っている。 またシモール新総裁は 2001年に 欧州ビジネス・

ウィーク誌で、「欧州域内トップ 50のマネージャー」としてランク・インされたこともある。

そのキャラクターであるが、シモール新総裁は中立 穏健派。 ヤライ現総裁はハンガリー

蔵相を歴任しその後中銀総裁として現職に就いたが、社会党とは対峙する野党第一党

であるフィデス青年市民同盟党員でもあるため、現政府との関係に見えない壁が生じていた。

シモール氏が新中銀総裁に就任することによりハンガリー中央銀行が政府寄りに傾く

可能性が残るものの、すでに同国の財政赤字を第一の問題として取り上げていることや、

ハンガリー国立銀行出身、その知名度など、金融市場の受け止め方はいたって好感

されている。  

昨日執り行われた議会証言で シモール氏は、「中銀は大幅上昇が見込まれているインフレ

( ピーク 8.9 % 前後の予測) に注視しなければならない。また中期的目標 ( 3.0 % )

達するよう監視に勤める」と述べ、「物価安定のために通貨の安定にも注意を払いたい」と

語っている。

またハンガリー国立銀行は新興国の中でも最も独立した中央銀行の一つとして数えられて

いるため、ヤライ現総裁の金融政策手段を当面継承した舵取りを行うと考えられる。

正式就任は来月からになるが、増税に伴うCPIの上昇、財政赤字問題など、目先の課題に

早急に取り組む必要性に駆られるであろう。 


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