いつものようにマクドナルドに立ち寄り、いつものようにモバイルオーダーでコーヒーMを頼んだ。
窓際の一人掛けに腰掛け、窓の外を眺めながらホッと一息つく。
ふぅ、と息を吐くと、温かいコーヒーの香りが鼻腔をくすぐる。
一口飲もうとカップを持ち上げると、何かがおかしい。
いつもの紙コップが、鮮やかなカップ色の黄色の猫の形に変わっている。
目がクリクリと輝き、口角が大きく上がって笑っている。
「にゃー!」
猫の口から、小さな声が聞こえた。
まさか幻覚か?と目を疑うが、猫は確かにそこにいて、こちらを見ている。
「どこへ行くの?」
思わず声に出して尋ねると、猫は大きく首を縦に振った。
そして、パッと白い羽根が生えた。
いつの間にか天井がなくなっていて、猫は空高く舞い上がった。
「えーっ!」
驚きのあまり、思わず手を伸ばした。
すると、不思議なことに私も一緒に空へ浮かび上がった。
「どこへ行くの?」
再び猫に尋ねると、今度は前足で空を指さした。
雲の上には、虹色の橋がかかっている。
「あの橋を渡るの?」
猫は再び首を縦に振ると、虹色の橋に向かって飛び立っていった。
私も必死に猫の後を追う。
雲の上は、想像していたよりもずっと広くて、ふわふわしていた。
様々な形の雲が浮かんでおり、まるで綿菓子のよう。
途中、綿雲の上でピクニックをしている妖精たちや、虹色の雲に乗って空を飛ぶドラゴンにも出会った。
そして、ついに虹色の橋に到着。
橋を渡ると、そこには見たこともないような美しい世界が広がっていた。
緑豊かな森、透き通るような湖、そして、空にはたくさんの星が輝いていた。
「ありがとう」
猫に感謝の気持ちを伝えると、猫は満足そうに目を細めた。
「にゃー!」
そう言うと、猫は再び空高く舞い上がり、どこかに消えていった。
ーーーーーーーー目が覚めると、私はいつものマクドナルドの店内にいた。
窓の外には、いつもの街並みが広がっていた。
「あれは夢だったのかな?」
そう自問自答しながら、残りのコーヒーを飲み干した。
でも、あの温かい気持ちと、冒険の記憶は、きっと私の心の中にずっと残っているだろう。
それからというもの、私は時々、あの黄色い猫の夢を見るようになった。
そして、あの夢を見るたびに、私は勇気と希望を貰うのだった。