CDを聞かなくなって久しい。

 

竹中敏弘は子供の事は音楽が好きで、TVを録音しては何度も聞いていたが、ある日友人に貸したら、「雑音が多い」と言われてそこからあまり聞かなくなった。

それでもハマった音楽があると聞いたりしていたが、音痴だと言われていたので、カラオケなどのお誘いは行かなかった。行ってもレパートリーが少なくてあまり歌えなかった。

 

時は過ぎて、中年になり、また音楽にハマり出した。そのきっかけはアレクサスピーカーを購入したからだ。無料で色んな音楽を流してくれる。余計な広告が入らないので、気に入って流すようになった。また一人カラオケが流行って当たり前になり、価格も非常に安いために、休日に幾度か行く内にお気に入りになってきた。何度も歌う内に音痴は少し改善されてきた。そして会社の同僚の道田直哉にも話をするようになると、その内の一人が同じ趣味だったので今度一緒に行こう、という事になった。

 

まず部屋は別々に取る事にした。

その方が気兼ねなく歌える。店の店員には了解を得た。

 

「パソコンが必要なん?」

道田が不思議そうに聞いた。

「うん、俺、あまり歌手とか歌とか思い出されへんから、歌える曲をスプレットシートに入力してんねん。それに新しい歌を練習する時にパソコンで何回も聞きながら歌って、歌を把握してからカラオケで歌うようにしてんねん」

「おー、そりゃ便利やな。俺も