空谷たかしはようやく食堂に着く事ができた。
君島高校は全寮制で食堂は大ホールがあり、みんなそこで食事をする。
柔道部が終わって通常はシャワーを浴びてから食事に入るのだが、今日は着替えるとすぐに食事に入った。普段の食事時間は決められていて、事前に交代で変わる配給係が準備をするのが普通だった。しかし今日は趣向を変えたビュッフェスタイル。年に数回そのやり方が採用される。何でも料理学校と提携して、生徒が料理を作って提供される日たらしい。なのでのこの時は食事時間は厳密に決められているわけではなく、17時〜19時半までに食べたらいいというスタイルだ。クラブは18時に終わるので、そこから急いで帰ってきたのだ。このスタイルは種類によっては人気が違うため、なくなってしまう事があるのだ。
「ハンバーグとカレーと唐揚げと、、、」
高校生の男が好きなものは決まっているもので、食べたいものはすでに残り少ない。何とかダッシュで帰ってきたので、まだ残っていた。唐揚げは俺が最後残りを全て取った。
「いっぱい摂り過ぎじゃねーの?」
ニタニタしながら空のお盆を持っている隣のクラスの同級生の堀田が声をかけてきた。お供を2人連れているが、これは実質子分みたいなものだ。堀田はクラブをやっていないので、17時から食堂に来れているはずだ。やつはもうすでに食べて2回目の好きなのもだけ取りにきているに違いない。