労働力の調達方法 | Right On! -マニラからの日記-

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そう思いたい男からのアジア情報。

「仮想空間シフト」という本を読んでいます。

 

度々山口周さんの言動には触れていますが、今回も自分が思っていた事、実行している事と直結するくだりがあったので紹介させていただきます。

 

 

 

労働力の調達方法の考え方

 

 

今タイムリーに、中小企業の生産性が低いとかなんとかいう理由で、ナントカさん(笑)を中心に統合すべきとか無くすべきとか議論されています。

中小どころか零細企業と定義される小規模企業者の経営者の身としては見過ごせません。

 

 

簡潔に僕の経営スタンスのポイントを上げると、下記2点です。

 

 

  • テレワーク
  • プロジェクトごとのチーム制

 

 

テレワークについてはコロナ禍において当たり前の認識になっていますが、僕の場合はそもそも外国にいるという地理的な条件があるので、そうせざるを得ない、むしろそれを納得させるべく根拠というものを用意しつつ運営していくしかないなと考えていました。

 

その上で、「何かあったら駆けつけますよ」を実行するための距離感として、アセアンと日本含む東アジアのど真ん中に当たる、フィリピン・マニラを選びました(言語宗教などの市場特性など諸々含め)。

 

 

仕事を遂行する上での体制も、とにかく人を雇う余裕がまだまだ無いのを大前提に、抱えてしまうとそこに縛られるのがネックと考えたからです。

例えばグラフィックデザイナーを雇ってしまうと、雇った分の給与や能力に見合った働きを“満たす”行く必要があり、グラフィックデザインの仕事が無い時は別の仕事をさせたり、ウェブや動画など範疇外の仕事を、親和性が高いんじゃないかという素人考えで覚えさせようとしたり、そういったひずみが生じる現場を散々見てきました。

結果、人件費を埋めるという手段が先になり、業務のドメインや取り組む仕事の方向性がぶれたりしかねません。

 

そう考えたので、まず核となるポジションには絶対的に信頼できる人を配置し、その他プロジェクトごとに必要な人選を都度都度揃えてベストなチームを構築する。効果を最大化(オプティマイズ)出来るチーム作りです。

 

 

そんな思いを持って運営していた折、上記本でまさに同じことが書かれていて、勇気付けられました。

 

本によると、

 

 

一方で大企業というのは正反対ですよね。役職や年齢に多少の差はあれ ど、基本的にみんな同じような給与をベーシックインカムのように受け取って働く。会社の外側には市場競争があるのだけれど、会社の内部というのは「会社会が生み出した利益を社員みんなで平等に分配 しましょう」というある種共産主義的な考え方で運営されているわけです。
 

 

だから、労働力というのも本来は市場から調達するのが効率的なはずですよね。
(中略)
プロジェクトであったり、期間であったり、とにかくバリューチェーンの単位を細かく区切っ てそこにちょうど良い人材を市場から獲得することができれば、それが経営の観点から見れば一番効率が良いということになります。

出典:尾原 和啓; 山口 周. 仮想空間シフト 

 

 

ただもちろん競争市場に放り出された人にとっては手放しで喜べる事ばかりではなく、自由にはある種の重みが伴うと。

だからこそその重みに耐えるためには、

 

「耐えるられだけの憧れを持つこと」

 

と説いています。

 

目指すもの、成果が目に見えて現れるからこそ取り組んでいけます。

 

 

この先まだまだこの本のページが残っていますので、腹落ちのくだりがあったらまたご紹介します。