先日、大河ドラマを見ていた時に

万葉集の好きな句が紹介されました。

 

「あかねさす 紫野行き標野行き 野守は見ずや 君が袖振る」

 

額田王が詠んだ句です。

 

当時、

異性に対して袖を振るという行為は

求愛行動で

「あなたのことを愛しています」

というあらかさまな行為です。

 

実はこれにはアンサーソングがあって

大海人皇子、後の天武天皇が

 

「紫草の にほへる妹を憎くあらば 人妻ゆゑに われ恋ひめやも」

 

と詠んでいます。

 

こうしてみると二人は不倫の関係にあったのか?

と思いますし

現代に置き換えれば離婚、慰謝料案件になるのでは

とも思います。

 

ただ、

自分が考えるに

額田王の夫としては、

妻が天皇と関係があるということは

実は誉であったのではと考えます。

 

見方を変えれば

「天皇が手を出すような素晴らしい女性が自分の妻である」

ということです。

 

皆さんはどう考えるでしょうか?

 

ちなみに

万葉集の中でもう一つ好きな句があります。

 

それは

 

「君が行く 海辺の宿に霧立たば 我が立ち嘆く 息としりませ」

 

と夫のことを心配する妻が詠んだ句があります。

 

「ため息」を「霧」と擬態化しています。

 

これに対して夫が優しいアンサーソングを送っています。

 

「秋さらば 相見むものを何しかも 霧に立つべく 嘆きしまさむ」

 

要約→「必ず帰るから心配するな」

   「信じて待っていればいい」

こんな感じですかね。

 

この他にも

万葉集には色々と素晴らしい句(歌)がありますので

是非とも読んでいただきたいです。