第70話 防御システム
昨夜から降りだした雨が昼前にやっと上がった。
雨は上がったが、太陽は顔を見せず、湿った空気は重く底冷えがする。
今日はカウンセリングの日だ。
こういう天気の日は、あまり重くない話の方がいいのだが。
「さて、アニメを見ていただいて10日以上経ちますが、
どんなのだったか覚えてますか?」
「ええ、だいたいは。」
なにを聞かれるのかと、少し警戒するように彼女は答えた。
服装が地味だとか、化粧がどうだとか、
そういうことではないようだ。
彼女の場合、控えめすぎる性格が彼女の印象を
希薄なものにしてしまっている。
「では、問題です。ロボットがたくさん出てきたと思いますが、
そのロボットが敵の攻撃から身を守るためにしていた防御はなんでしたか?」
「防御・・・『盾』、でしょうか。」
「正解。そうですね、盾です。でももうひとつ防御があるんですよ。わかりますか?」
「もうひとつですか? 盾以外に・・・。」
「うん、難しいですかね。実は『よろい』なんですよ。」
「よろいですか・・・。」
「ちょっとわかりにくいですよね。ロボットそのものがよろいみたいなものですから。」
「はい。」
「なぜこんな質問されるのか、不信に思ってますね?」
「そ、そんなことないです。」
いや、かなり不信に思っているぞ、この顔は。
「今日のテーマに入る前に、ひとつだけお願いしたいことがあります。」
続く・・・・・・