(このブログでは、仕事や人間関係に役立つ情報を
小説形式でお届けしております。
はじめてこのブログをご覧になる方は、第1話
よりお読みください。)
第29話 第三の目
浅井は、リモコンを片手に説明を始めた。
浅井:「最初にみなさんに見て頂いた『みなさんの
目線』の映像。これは、『主観』のイメージです。そして・・・」
ピッという音とともに再び後ろから見たアングルに、
画面が切り替わった。
浅井:「そして、次の教室全体を後ろから見た映像。
これは、『客観』のイメージです。さて、人がいっぱい
映ってますが、どんな人が映ってますか?」
浅井が、注意をうがなした数秒後、受講生が
いっせいに振り向いた。
受講生たちの目線の先・・・一番後ろの席には、
お笑いトリオ『ピラニア軍団』の三人が座っていた。
彼らは、一年前、強烈な体当たりギャグで一世を
風靡したが、間もなくあきられ、しばらくテレビから
姿を消していた。
思わぬ芸能人の出現に教室はにわかにざわめいた。
そこで浅井は、ゲスト受講生として彼らを紹介し、
話を元に戻した。
浅井:「さて、主観のイメージと客観のイメージを、
映像で見ていただきました。実際に目で見てみて、
何か感じることはありますか?」
浅井は、桜美貴をあてた。
桜:「まず、主観のイメージだと気づかなかった
ことに客観だと気がつくんだなと思いました。
客観の映像を見るまで芸能人の方がいるなんて
全然気がつかなかったし・・・。」
浅井:「なるほど。そうですね。主観だけのとき
よりも、客観も取り入れると、視野が広がるし、
得られる情報が多かったり、多角的にものが
見えたりするので、その結果、気づきが多く
なるということですね。
他には何か感じることはありますか?」
桜美貴:「えっと、客観のイメージで見た映像で、
自分が映ってたんですが、あんな風に見える
んだなって新鮮な発見でした。」
浅井:「いいコメントありがとうございます。
そうですね。鏡で自分を見ることがあっても、
客観的な視点から見ることってあまりないですよね。
実は、今日のセミナーでみなさんにマスター
して頂きたいのは、『客観視』というテクニック
なんです。このテクニックをマスターすると、
みなさんが実際に目で見ている“主観”とは
別の“もう一つの目”を使えるようになります。
いわば第三の目を手に入れるようなものです。」
続く・・・・・・