(このブログでは、仕事や人間関係に役立つ情報

小説形式でお届けしております。

はじめてこのブログをご覧になる方は、第1話 よりお読みください。)




第28話  2つの映像

浅井:「なんか、堅苦しい話になってしまいました。

では、ここからが面白くなってきますよ!」


そう言って、浅井は、セミナールームの右斜め前に

ある大画面テレビのスイッチを入れた。


そこに映っていたのは、ホワイトボードを背にした

浅井の姿だった。

今、受講生たちが見ているのと同じ浅井だ。


浅井:「今、みなさんが画面で見ているのは、

みなさんの目線を再現するために、みなさんの

目線でセットされたビデオカメラの映像です。」

どうです? 画面には、今みなさんが見てるのと

同じ角度から見た私が映っていますよね?」


そう言うと、浅井は、リモコンのスイッチを押した。


すると、ピッという音とともに、画面が切り替わった。

浅井は、セミナールームの後ろを指差して言った。


浅井:「今画面が切り替わりました。今映っているのは、

このセミナールームの一番後ろから、私を含めた

みなさんを見下ろす角度の映像です。

ご自分も映ってますよね?自分がわからない人は

手を振ってみてください。」


志保子は、髪の毛を触ってみた。確かに自分がいた。


浅井:「では、ここで問題です。最初の映像と後の映像。

どちらが視野が広く見えますか?そして、それはなぜですか?」


ちょうど中央に座っていたグレーのスーツの男性があてられた。


男性:「後の映像です。全体が映っていたからです。」


浅井:「そうですね。では、セミナーの雰囲気が伝わる

のは前者と後者ではどっちですか?」


同じ男性が続けて答えた。


男性:「やっぱり後者です。先生だけより、受講生や

教室全体が映っている後者の方が、雰囲気が

より伝わってきます。」


浅井:「ありがとうございました。では、今みなさんに

なぜ2つの映像を見せたのかを少し説明しましょう。」




続く・・・