(はじめてこのブログをご覧になる方は、第1話 よりお読みください。)



第19話 若者のシャットダウン



健治:「なぜそのような本を読んでも変わらなかったのだと思いますか?」


松本:「えっと、自分とその本を書いた人はタイプが違うからだと思います。

だから、実践しなかったんじゃないかな。」


健治:「なるほど。そうですね・・・。ということは、自分と違う人の意見は参考にならないということでしょうか?」


松本:「他人の意見は、言ってることはわかるんですが、参考にならないことが多いですね。実際、会社に勤めてたころ、上司に意見を言われても、価値観の押し付けにしか聞こえなくて、自分と違うのにな、っていつも思ってました。だから、やる気がなくなって・・・。」


健治:「わかります。そんなとき、シャットダウンしたくなるんですよね。」


松本:「はい。そんなときは、完全に心を閉じた状態でした。そしたら、だんだん上司との関係が悪くなっていって・・・。」


健治:「悪くなって?」


松本:「わざと聞こえるように嫌味を言われたり、無視されたり・・・。」


健治:「それで辞めたんですね?その会社。」


松本:「・・・はい。」


健治:「でも、本当は、上司が言うことも正しいと思ってたんじゃないですか?」



心を見透かされたようで、松本は少し驚いた。



松本:「・・・はい。上司の言うこともわかるんですけどね・・・。」


健治:「一つ、私が思うことを言ってもいいですか?」


松本:「はい。」


健治:「なぜそのような本を読んでも変わらなかったのかということと、なぜ上司の言葉にシャットダウンしてしまったのかということは、同じ理由だと思うんです。それは・・・・・・」



続く・・・・・・・


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