うちの前の駐車場に急にTimesのカーシェアの駐車場ができた。
で、思い出したのが、ニューヨークでのレンタカーのこと。
「ニューヨークでレンタカーを借りた」と聞いて、あの高層ビルが林立するマンハッタンを思い浮かべた人、惜しい。
私がいたのは、何とも言えないニューヨーク州のド田舎です。
そこで心理劇のスクールがありまして、一週間滞在。
となると、どうしても必要になるのが……車。
でも、公共交通機関?なにそれ?レベルの場所です。
そんなわけで、知り合いのツテで紹介されたレンタカー屋へ。
すると、驚愕の価格。「えっ?本当にこの値段でいいんですか?」って二度見したくらい。
日本の四分の一くらい。
理由はこう。近くに大学があって、学生向けに格安設定。
ただし、半径〇〇マイル以内限定、車種も「え、これまだ走るの?」っていう中古車。
日本ではまず見かけない、ちょっとした化石レベル。
でもまぁ、スーパー行って帰ってこれればいいし、見た目や快適性なんて飾りですよ、飾り。
さて、レンタカー屋の係員。
英語が速い。いや、速すぎる。
こっちが「すみません、ゆっくりお願いします」って言うと、なぜか「おっ、こいつ英語イケるな?」と判断されたらしく、さらに倍速モード突入。
やめてくれ……こっちはリスニングテストじゃないんだ。
二日目。
ドアが閉まらない。うっかり開けたまま走ったら、アメリカ映画のカーチェイス風にドアが飛んでいきそう。
再びレンタカー屋へ。
なんか噛み合わせが悪かったらしく、緩んだところちょこちょこっとひねって、
「ちょっと強めに閉めてね」とのこと。
うん、まぁ…安いから。許す。
三日目。
言われた通り、ドアを「バターン!」と閉めたら、バックミラーが落ちた。
……え? 落ちた? って何??
鏡って、そんなに繊細な存在だったっけ??
またもやレンタカー屋へ出戻り。
すると係員、開口一番「修理工場に行ってくれ」と。
でもその説明がまた、指差し一本。地図も説明もなし。方向のみ。
とりあえず指さされた方向へGO!
でも何もない。ほんとに何もない。
「ここは中世か?」って思いながら引き返して、再度確認。
すると今度は、係員が出てきてもう一度指差し……って、
レンタカー屋の裏側でした。
裏!?まさかの裏!?
そんな近く!?マップ開く間もなかったわ!
で、修理工場。
「どのくらい時間かかる?」と聞いたら、「すぐ」だと。
しばらく待って「できたよ」と言われ、見に行ったら、
吸盤でフロントガラスにくっつけただけのミラー。
バックミラー、DIY。もはや工作。
でも……しょうがない。安いから。
