東洋占星術の起源は、中国、インド、日本などで発展し、時代ごとの思想や文化とともに変化してきました。
東洋占星術は、時代とともに実用化され、帝王学や風水、戦略的判断にまで応用されてきました。それぞれの
占星術の背景を知ることで、より深くその意味が理解できるでしょう。
この他にもいくつかありますが、代表的なものを列記してみます。
みんな名前を一度か二度聞いたことがあると思います。
1.四柱推命(しちゅうすいめい)
- 起源:唐代(618年~907年)の中国
- 背景:
- 従来は「幾何推命」や「子平推命」とも呼ばれ、唐の時代に李虚中(りきょちゅう)という学者が基礎をしっかりとされる。
- 宋代(960年~1279年)に徐子平(じょしへい)が理論を整理し、現代の四柱推命の形になった。
- 陰陽五行説と十干十二支を組み合わせ、個人の運命を詳細に分析する体系が確立された。
2.紫微斗数(しびすう)
- 起源:北宋時代(960年~1127年)の中国
- 背景:
- 北宋の道士・陳希夷(ちんきい)が体系化されたとされる。
- 紫微星(北極星)を中心とした星座システムを用いて、十二宮で運命を読み解く。
- 皇帝や貴族のための占いとして発展し、詳細な個人の運命を分析する手法が確立された。
3.九星気学(きゅうせいいきがく)
- 起源:戦国時代(紀元前403年~紀元前221年)の中国で誕生、日本では江戸時代に発展
- 背景:
- 中国の「洛書(らくしょ)」という九宮の数秘学に基づいている。
- 唐代には方位学として活用され、日本では江戸時代に武士の訴えや商人の経営判断に愛用された。
- 明治時代に園田真次郎が「九星気学」として体系化し、日本で広まった。
4.六壬神課(りくじんしんか)
- 起源:戦国時代(紀元前403年~紀元前221年)の中国
- 背景:
- 「周易(易経)」に基づいた占術で、時間と天地の気の流れを分析する方法。
- 陰陽道や軍略にも取り入れられ、日本では平安時代に陰陽師(おんみょうじ)が使用されています。
- 国家レベルの吉凶判断や、個人の未来予測に用いられた。
5.奇門遁甲(きもんとんこう)
- 起源:春秋戦国時代(紀元前770年~紀元前221年)の中国
- 背景:
- 法兵家である姜子牙(きょうしが)が考案し、戦争や政治戦略に活用された。
- 三国志の諸葛亮(孔明)や孫武(孫子)も用いられる。
- 明代(1368年~1644年)には高度な風水術と組み合わされ、帝王学の一部となった。
6.風水(ふうすい)
- 起源:周代(紀元前1046年~紀元前256年)の中国
- 背景:
- 「陰陽五行説」「易経」「洛書」などの考え方をベースに、地形や気の流れを利用した環境学として発展。
- 宮廷建築、都市設計、墓地検討などに用いられ、皇帝の運命に関わる重要な技術とされた。
- 宋代以降には「玄空飛星風水」などの体系が整い、現代でも実用されている。
7.干支占い(十二支・六十干支)
- 起源:殷(紀元前1600年~紀元前1046年)~周代(紀元前1046年~紀元前256年)の中国
- 背景:
- 古代中国の暦法「干支(かんし)」がもととなり、農業や国家運営の吉凶判断に用いられた。
- 仏教と呼びかけ、日本では平安時代以降に広まります。
- 60年周期で運命を予測する「六十干支」の考え方が根付き、現代の占いの基礎となっています。
8.宿曜占星術(すくようせんせいじゅつ)
- 起源:インドのヴェーダ占星術(紀元前1500年~紀元前500年)
- 背景:
- インドの占星術がシルクロード経由で中国に渡り、「宿曜経(すくようきょう)」として発展。
- 空海(弘法大師)が日本に伝え、平安時代の貴族や武士が用いた。
- 月の運行を基に、個人の運命や相性を占う技術として体系化。
表によるまとめ
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