今まさに
サクラが咲き誇り
花びらが風に舞う光景を見ると
想い出される詩がある・・・
出会いは多感な中学の頃、
その意もその意味深さも知ることなく
詩の調(しらべ)がなぜか引かれる詩でした。
人の世の移ろいと儚(はかな)さを、
すべてが諸行無常であることを知ることもなく ・・・
年年歳歳花相似 ・・・年年歳歳花相似たり
歳歳年年人不同 ・・・歳歳年年人同じからず
これは、
幼くして父を失くし20歳まで母と共に
外祖父のもとに身を寄せ、容姿に優れ
物事にこだわらない性格ゆえ素行も悪く、
酒と音楽を好み琵琶の名手でもあり、
後に進士となるが仕官せず各地を遊覧し
28歳の短い生涯を閉じた初唐の詩人
"劉希夷"の詩の一節です。
代悲白頭翁
古人無復洛城東
今人還対落花風
年年歳歳花相似
歳歳年年人不同
寄言全盛紅顔子
應憐半死白頭翁
此翁白頭真可憐
伊昔紅顔美少年
白頭を悲しむ翁に代わる(抄)
古人また洛城の東に無く
今人また対す落花の風
年年歳歳花相似たり
歳歳年年人同じからず
言を寄す全盛の紅顔子
應に憐れむべし半死の白頭翁
此翁白頭真に憐れむべし
伊れ昔紅顔の美少年

昔、洛陽の東の郊外で
梅を見ていた人々の姿は今はもう無く、
代わって今の人たちが
花を吹き散らす風に吹かれている。
来る年も来る年も花は変わらぬ姿で咲くが、
それを見ている人間は年ごとに移り変わる。
お聞きなさい、今を盛りの若者達。
よぼよぼの白髪の老人の姿、あの白髪頭の老人、
実にまったく憐れむべきものだ。
だがこの老人も昔はあなた方と同じく
紅顔の美少年だったのだよ・・・。

” 年年歳歳花相似たり、歳歳年年人同じからず ”
自然の悠久さと人の世と命のはかなさ
人生の無常を詠歎した句を28歳の若者が
詠んだ詩だと知り、老成(ろうせい)を強く感じ
自身もさしかかる世代となり思い至るのは、
青い幼年から
人生のピークを過ごし、
白髪がさす世代に身を置いて
異なる目でこの詩に向き合えば
姿かたちの移り変わりだけではなく
心に深く感じ入ってくるものがあります・・・。
ヒューマンプロファイリング
ハートフルアドバイス



