効果的なOJTの進め方(9) | (株)ヒューマン・エッジ代表取締役社長・斧出吉隆のブログ

効果的なOJTの進め方(9)

さて、先週までは、どのようにトレーニングのPDCAを回せば良いのか?ということで、トレーニングサイクルについて説明しました。ではもう少し具体的に何をどのように行えば、このPDCAが上手く回るのかについて話を進めます。

このトレーニングサイクルを回す上で、実際に有効なスキルをいくつかご紹介します。これらは「トレーニングの原則」と呼ばれるものです。

原則の1番目は、「トレーニングの内容や目的を、トレーニーに事前に連絡する」ということです。

もちろんこんなことは当たり前のことだと思われるかもしれませんが、私自身の管理職時代の経験を振り返ってみると、必ずしもこうしていなかったのではないかと思います。事前にスケジュールの確認はしていたと思いますが、「何のトレーニングを行い、何の話をするのか」という具体的なことは連絡していなかったと思います。

この連絡がないと、トレーニーの方は、いったい何の話があるのだろうかという不安を持ってしまいます。しかもトレーナーである貴方が、せっかく彼/彼女のために時間を割いて育成したいと思っているポジティブな姿勢を受け止めることができないのです。しかし、もし事前に会議の目的や、トレーニングの具体的な内容を示した上で、スケジュールしたとすると、大きく2つの点でこれまでとは違った効果が期待できます。

1.トレーニーは「自分を認めてくれているんだな、トレーニングで育ててくれようとしているんだ」という理解をしますので、トレーナーである貴方との信頼関係が増すことにつながります。

2.もう1点は、「わざわざ自分のために時間をとってトレーニングをしてくれるので、何か準備をしておこうかな?」という意識が芽生えます。つまり、トレーニングというものが、予定をした時間に始まるのではなくて、トレーニングを事前通知した段階からはじまっていることになるわけです。

この事前通知を行うことの効果は理解していただけたでしょうか?私たちは普段あまり意識していないことですが、実は大切な意味を持っていることを理解していただけたのではないかと思います。

次回は原則の2番目、「トレーニングの内容は細分化する」ということと、3番目の「具体例を示す」ということを説明します。