ストーリーテリング1 | (株)ヒューマン・エッジ代表取締役社長・斧出吉隆のブログ

ストーリーテリング1

これまで、「他者を共通の目標に巻き込む」スキルについて一つずつまとめてきましたが、もう一度整理しておきましょう。

素晴らしいビジョンと戦略があってもなかなか「人」は行動を起こせるものではありません。「人」が行動を起こしてリーダーであるあなたのサポーターになるためには、何らかの形でコミュニケーションが取れる事が重要です。そのために、

1.ネットワーキング
2.質問力
3.積極的傾聴
4.ストーリーテリング
5.エレベータートーク
5.ステイクホルダーマネジメント

といったスキルが必要になります。これまで、3の積極的傾聴まで説明しましたので、今回からは「ストーリーテリング」について話を進めます。

「ストーリーテリング」というスキルは最近になって良く言及されるスキルです。その原因はアメリカのオバマ大統領の演説が素晴らしいというところから来ているようです。もちろん、オバマ大統領の演説は素晴らしいですが、「ストーリーテリング」というのは、もっと単純なことで、「物語を話す」ということです。物語には、

■主人公がいる(自分の話でも、他人の話でも良い)
■起承転結がある
■できれば困難に立ち向かって成功した話の方が感動を与えることができる

といった事が含まれていることです。ここでもう一度ストーリーを話す利点をまとめておきましょう。ストーリーを話すことで

■話の内容が良く理解できる
■物語なので忘れにくい
■感情に訴えるので、聞いている人の共感を得られやすい

といった利点があります。

皆さんにも、ストーリーであるがゆえに覚えている話が多くあると思います。逆に、ストーリーがないために、素晴らしい事を言ってくれていたとしても、心に残らないこともたくさんあるのではないでしょうか。

以前、私はP&Gという会社で採用の責任者をしていました。当時P&Gは世界では有名な会社でしたが、日本ではまだ知名度も高くなく、あまり知られている会社ではなかったのです。ですから、私は、P&Gがどれほどグローバルなのか、どれほどすごい会社なのか、ということを一生懸命説明していたのです。

もちろん、こういったことは学生には知識としては必要だったわけですが、決して、学生たちの気持ちを動かす要因にはなりませんでした。彼らにとって、私たち会社の人から聞きたいことは、どれほどすごい会社かではなくて、自分が入りたい会社かどうかだったのです。そのためにはストーリーが必要だったのです。