人は自分の話を聴いてくれた人の話は聴こうとする | (株)ヒューマン・エッジ代表取締役社長・斧出吉隆のブログ

人は自分の話を聴いてくれた人の話は聴こうとする

コミュニケーションの原則は5つありました。まず1番目が「人は自分の話を聴いてくれた人に対しては、自然と好意を持ち、今度はその人の話を聴こうとする」というものです。

一般的には、人の話を聴くのはなぜかというと、相手の本当のニーズや本音の話を引き出すことができるからという答えが多いのではないでしょうか。もちろんこの答えが間違っているわけではありません。

しかし、ちょっと考えてください。一体何のために相手の本当のニーズや本音の話が欲しいのですか?

おそらくほとんどの場合、相手を説得したり、何かを売り込んだりする必要があるような場合ではないでしょうか?

つまり自分自身が持っているアイデアや商品の売り込みにつながらないと意味がないわけです。そのためには相手に自分のアイデアや売りたいものについての話を聴いてもらわなければなりません。

非常に面白いアイデアや、自分の売りたい商品が、たまたま相手の方が欲しがっているものと一致しているのであれば、こちらの話を最初から聴いてくれるかもしれませんが、多くの場合そんなことはないでしょう。最初は警戒されたり、疑いの目で見られたりしているはずです。こういった状況で、こちらが一方的に話をしても相手の心には響いていないのです。

しかしながら、話題は何でもかまいませんので、相手の話を良く聴いて、相手の方が十分に話した、あるいは、何かわからないけど、えらくいろいろと話をしてしまったな、と感じた時、そのときが私の話を聴いてくれるタイミングなのです。

私は以前、病院向けの子供用の紙おむつを病院に販売する仕事をしていました。そのときは、病院の小児科や産婦人科の病棟を訪ねて、婦長様や看護部長様と紙おむつの導入について話をさせていただくのですが、多くの場合紙おむつの売り込みの話ではなく、婦長様や看護部長様の仕事上の苦労話や、ご家族のことなどが中心でした。ほとんどの場合私が聞き手で、うなずくのが仕事のようなものでした。

しかし、そうやっていると、あるタイミングで、「ところで斧出さんは何をしているの?」と聞かれることがありました。その時こそ、相手の方がこちらの話を聴いてくれるタイミングなのです。こういうときはほぼ100%注文が取れました。