グローバルタレントっていったい何?海外経験は必要なの? | (株)ヒューマン・エッジ代表取締役社長・斧出吉隆のブログ

グローバルタレントっていったい何?海外経験は必要なの?

先週は「営業力の強化」という観点から、グローバルタレントを育成するためには何か特別な処方箋が存在しているかというと、決してそういうわけではない、ということについて触れました。

しかし、一方では、日本の企業はこれまで、企業派遣としてのMBA取得者を奨励してきました。最近でこそあまりMBAのことは話題に上らなくなりましたが、一時はクラスの中に日本人が多すぎて、日本人の入学を制限しているという話も聞いたほどです。それについての真偽はわからないですが、それほどまでして、日本企業はMBAの保有者を育てようとしていたのはなぜなのでしょうか?

当然のことながら、「グローバルで通用する社員を育てるため」という返答が期待されます。

確かに彼らはグローバルで活躍できるためのポテンシャルは得られたかもしれません。そういった会社の期待値と本人たちの期待値が少しでも一致していれば、多くのMBA保持者が会社を去らなくてもよかったかもしれません。

しかし、残念ながら実際には、ほとんどの企業派遣のMBA保持者が元の会社を辞められています。多くの企業は、MBA保持者を会社の変革のための貴重なツールとして使いこなせなかったのではないでしょうか?

MBA派遣というのは「グローバルで活躍できる社員を育成するため」というよりは、採用のための魅力的なツールとして社内MBA取得制度があったように思います。つまり、会社の企業文化は変えないけれど、何らかのご褒美としてMBAを取ってきたら?という捉え方をされていたのではないでしょうか?これでは会社の文化は変わりませんし、MBA保持者の居場所もなかったわけです。

ここで私が言いたいのは「グローバルで通用する人材」を育成するのに、わざわざMBAを取りに行かせる必要は無いということです。私はこれまで多くのMBA保持者と一緒に仕事をしてきました。しかし、彼らが全てグローバルで活躍してゆくのに「Effective」な人材かというと決してそうではありません。MBAの単位はとったけれどグローバルで通用する「ものの考え方」「リーダーシップ」「コミュニケーション力」などがしっかりと身に付いたわけではないのです。

まずしっかりと日本語で、グローバルで通用する「考え方」「リーダーシップスタイル」「コミュニケーションスキル」を身に付ける事が大切です。なぜならば人は英語を使ったからといって、けっして日本語のビジネスレベルを超えることは無いからです。