グローバル化の6つのステップ(その3) | (株)ヒューマン・エッジ代表取締役社長・斧出吉隆のブログ

グローバル化の6つのステップ(その3)

最近の一種の流行の言葉として「グローバライゼーション」「ワークライフ・バランス」そして「ダイバーシティ」という3つのキーワードがあげられます。今回はダイバーシティの考え方が、何故にグローバル人材の育成と結びついているのかということについて考えてみたいと思います。

ダイバーシティという言葉は最近、といっても使われ始めてからもう10年ほどはたつでしょうか?もともとは米国において、いわゆる「マイノリティ」、つまり、女性、有色人種など、を法律的に保護する政策から始まったように思います。どちらかといえば最初はやや後ろ向きな形でスタートしたマイノリティ政策が、企業の海外進出にあたり、価値観の違う人材が会社にとって有益であると認められ始めたことから「ダイバーシティ」という考えかたに変わってきたようです。

つまり、「ダイバーシティ」というのは、多様性のある人材を広く社会から受け入れ、育成し、うまく組織の中で活かすことによってこれまでとは違ったビジネス機会が得られ、結果的に会社(組織)のビジネスを拡大し、企業価値を向上させること、ではないでしょうか。

日本の企業にとっては、日本国内だけからではなく広く海外からも多様な人材を登用してゆくことが、企業の発展につながり、企業価値を向上させてゆく、ということを理解し、実践してゆく必要があります。グローバル化の6つのステップ(その1) に書きましたが、中国での日系企業の人気がない理由のひとつに「キャリアパス」の不透明さがあげられます。日本の企業では「言葉や慣習の異なる人材」を、キャリアにおいて公平に扱い、うまくモチベイトして将来の幹部候補生として育成してゆくしくみが、欧米の企業と比べると希薄なのではないでしょうか?

仮に「ダイバーシティ」が必要であると理解をしていたとしても、実行に移すには大きなハードルがあります。それは「価値観や行動が私たちと異なる人々をどのようにリードすればよいのか」ということです。もちろん日本人で海外に駐在しておられた方々は、こういった難しさを身をもって体験されていることと思いますが、そういった経験は、いわゆる「暗黙知」として個人の経験として蓄積されている場合が多いのではないでしょうか?

次回はこういったことを克服するために、グローバル企業がとりくんできたことをP&Gのケースを使って話を進めたいと思います。