私たちが生命活動を維持するためにはエネルギーが不可欠です。そのエネルギーは、体にある60兆個もの細胞がそれぞれ生み出しています。その際に必要なモノがコエンザイムQ10(CoQ10)です。つまり、全ての細胞や組織がイキイキとするために必要というわけです。特に心筋に多くに存在しているのですが、これは心臓を24時間休まず動き続けるのに、大量のエネルギーが必要だからです。
また、エネルギーを産生する際には、呼吸によって得た酸素を利用しますが、この時に有害な活性酸素も発生させてしまいます。CoQ10はこの活性酸素のはたらきも抑えることができるのです。CoQ10は体内で作られているほか、食事では、イワシやサバなどの青魚、豚肉などを摂取して補給することが出来
ます。
しかし、CoQ10は20歳を境に体から減少していき、その結果、細胞のエネルギー不足を招き、さらに活性酸素も十分に消去することが出来ないため、「老化」が始まってしまいます。このように、CoQ10は、若々しくいるために、必要不可欠な成分の一つなのです。
調剤薬局の薬剤師として、注目したいCoQ10の特徴をもう一つお伝えしたいと思います。それは、スタチン系という高脂血症治療薬を服用されている方には特にオススメめということです。
スタチン系のお薬は、体内でコレステロールが出来る経路(食事から得た脂肪、糖、タンパク質からコレステロールを作り出す)を遮断して、コレステロールを低下させます。ところが、この経路によってCoQ10も作り出されるため、スタチン系の薬を服用すると、コレステロールの合成を抑えると同時に、CoQ10の合成も抑えてしまいます。この事実は、スタチン系の副作用の一つである横紋筋融解症(筋肉成分が溶け出す病気)との関連性も指摘されています。
つまりスタチン系の薬を服用されている方は、減少してしまったCoQ10を補充することによって、健康維持のためだけでなく、副作用の予防の観点としても有効だと考えられます。
CoQ10と一口に言っても、酸化型と還元型の2種類が存在します。体ですぐに効果を発揮するのは、還元型CoQ10の方です。酸化型のCoQ10は、体内で還元型に戻してからでないと十分に効果が得られません。ところが、年齢とともに、還元する機能も低下してしまうので、効果もそれだけ減弱します。還元型CoQ10を直接摂取することが、もっとも効率よくCoQ10を体内に取り入れることが出来るのです。
調剤薬局グループの株式会社アルバから発売されている「五健」は、5種類のフィトケミカルの他、還元型CoQ10も配合されており、おススメです。