広い広い、中国
どこにでも移り住めるかと言うと、そうでもないようです。
今日は、中国にある
目に見えない柵についてです。
日本人は例えば、東京育ちの人が
老後は田舎で余生を楽しむ、みたいなことができる。
当たり前のように思えるけれど
中国ではそれはできない。
中国人は、生まれ育った省以外の場所に勝手に住んではいけない。
北京で生まれたなら北京で
上海で生まれたなら上海で過ごす。
北京や上海ならいいけれど
地方で生まれ育った人は、大学を卒業したとき
とにかく、仕事がない。
だから、地方の人は
どうにかして、都心に出て来ようとする。
都心に出て来るためには
その土地の学校に通うか、会社に勤めるか
つまり、そこの何かに属さなくてはいけない。
まるで外国。
だから、北京の大学だと
全国から大勢の人が入学を希望するので
どの学校も、受かるのはとても大変。
試験では、地元民を優先するので
北京で生まれ育った、というだけで、だいぶ有利らしい。
地方から北京の大学を受ける人は
相当、勉強しないといけない。
では、北京の大学を卒業したら安心かというと
そうでもない。
今は中国も就職難で、都心でも仕事にありつくのは大変。
北京の大学を卒業した人には
一年間、北京に住む権利が与えられるらしい。
その間に仕事が探せなかったら、故郷に帰るしかない。
先日、私の大学の校舎内で、自殺事件が発生。
高校二年生の男の子だったらしい。
補導老師(中国語教育学科の学生さん)が言う。
「最近は大学受験が大変だからね
自殺する高校生が増えてるよ。
でも、北京の高校に通えているだけ幸せだと思うんだけどねぇ…」
補導老師は二人とも地方から出てきている。
きっと、「北京で生まれ育っていれば…」ということを
少なからず思ったことだろう。
産まれた時点で、そこはもう柔らかな檻の中。
皆、そこから抜け出そうと、必死に頑張ります。
日本にはない不公平さを感じますが
更に、日本にはない…と言いますか
私にはない、不公平さ故のハングリー精神も感じます。
「夜は二時まで勉強して、朝は六時に起きる。
日本でも高校三年生はそうでしょ?」
そう聞かれ
「そういう人も…いるのかも」
と、ムニャムニャ答えた私です。