去年の12月まで私はニュージーランドの大学に交換留学していました。ニュージーランドは日本の暦ともアメリカやヨーロッパの暦とも少し違っていて、2月から大学の1学期目がはじまるというスタイル。なので、ちょうど去年のこの時期に私の留学生活が始まりました。

 

今回は、私がニュージーランドの大学で2学期分の月日を過ごし感じた、他国から来た交換留学生であるとはどうゆうことかを書きたいと思います。個人的な感想であり、その国のその大学だったからかもしれないということを頭の片隅に置いておきながら、読んでいただければ幸いです。

 

 

ニュージーランドは近年、環境先進国、多様性のある社会等で聞いたことがあるかもしれません。そこに住む人たちは当たり前にどこへでも水筒を持ち歩き、街でも給水スポットに困ることはありません。トイレはジェンダーレストイレのところも多く、先住民族のマオリ族も公式に認められ、古き伝統に目を向けながら未来のために必要な変化は惜しまない、そんな国かなと思いますにっこり

 

私が通っていた大学は都市郊外にあり、小さい大学だったので、どちらかと言えばローカル色が強い大学でした。去年の今頃はパンデミック以降国境が開いて初の新学期というタイミングだったので、なお地元色が強くなっているような感じでした。そのため、やってくる交換留学生は、「お客様」というか「観光と少し勉強しに来た人」として見られており、そのことをひしひしと感じていました凝視。あくまで交換留学生はよそ者なのだと。

 

 

けれど、そのよそ者のままお客様として扱われて1年過ごすか、正規学生と間違われるくらいの留学生になるかは人次第だということ。正規学生と同じ気持ちで、遠慮せず、やるときはやるところを見せれば、「あ、なんだ、こいつは同志か」と認めてくれますニコニコ

 

ある授業で、学期の前半と後半で私に対する態度が一変した教授がいました。その教授はとても授業に熱心で、受講者の名前を数週間ですべて覚える人でした。しかし授業内で名前を呼んで意見を求めるのは、正規学生ばかり。それは鈍感な私でもすぐにわかるほど、あからさまだったのです。その授業ではプレゼンテーションが成績の一部として課されており、私の番がついに学期中旬でやってきました。グループでのプレゼンだったので、他のメンバーに迷惑をかけたくないと、怖さ半分、その教授に見せつけたいという気持ち半分で練習し、大成功しました。それをきっかけに、次の授業からその教授は私を名前で呼び、意見を毎度求めるようになったのです魂が抜ける。あの変わりようはもう衝撃過ぎて、私にとってある意味一生忘れられないコースとなりました。

 

 

もう嫌になるくらい正直で、だから自分に対する評価もわかりやすい。これは、日本の外だからかもしれません。けれど人間、見知らぬ者に対しては程度の差こそあれど、そんなもんだなと思います。だから私は提携先の大学で、自分が相手にとって見知らぬ者であることを忘れていたのだと思います。もっと言えば、留学生だから少しは歓迎されるものだと勝手に思っていたのでしょう。甘いぞ末っ子!!!ネガティブ

 

てなわけで、これから交換留学に行く人や留学に行く人がもし私のこの文章を読んでくれたのなら、留学生はその国に居候している身みたいなものです。私の経験上は。なので、はじめは「よく来たね」なんて言ってもらえなくても、自分を信じて努力することに尽きると思います。