ゴルフを辞めたいって?どーしたん?
だって10年もゴルフして、いまだにシャンクするわ、ダフるわで、これっぽっちも上手くなりませんし。
同伴者やキャディさんにも迷惑かけちゃいますから・・。自分はゴルフに向いてない人間です・・。
バカだなぁ、お前はいつも大袈裟すぎるんだよ!なにも辞めなくてもいいだろ。
お前は自分が思ってるよりスゴイゴルファーなんだぞ!もっと自信をもてよ!
え?僕がですか・・!?
俺から聞いたって言うなよ。
まだ住宅ローン残ってんだから。
そ、そんな極秘なんですか!?
お前のシャンク、何故出るか知ってるか?
いえ・・。
あれはな、お前がシャンクして右斜め45°に移動することで、地球の自転軸を保っているのさ。寸分違わぬお前のシャンクが地球の自転と公転のバランスを生み、俺たちは平和に暮らすことができているんだ。お前のシャンクが1°でもズレれば、地球は天変地異に見舞われ全ての生命体は生存の危機に瀕するんだぞ。
マ、マジですか!?
あーマジだ。
それにな、お前、ほぼ無意識でダフってるだろ?これにもちゃんと意味がある。
まさかぁ・・ダフりに意味なんてないですよ・・。
あれはな、活断層の活動をお前のダフりで抑止してるのさ。地表をブッ叩いた衝撃が岩石圏を貫通し、地殻にあるプレートに振動を与え相殺しているんだ。わかりやすく言うとな、お前のダフりが地震を抑制してるってこと。ノストラダムスの大予言が外れたのは他でもない、お前のダフりのお陰なんだぜ。お前のダフりが無かったら、今頃地球は滅亡し銀河系そのもののバランスが崩れてしまっていたところさ。
ぼ、僕のような平凡な人間にそんなチカラが!? 気軽に行ってたゴルフが大変なことに・・。
けっこう地球における僕のウェイトって重いんじゃ・・?
あーそーだとも。
あそこのガキンチョが平和に鼻水垂らしていられるのもお前のお陰さ。
で、でもぉ・・、僕が下手なことで結果的にキャディさんには迷惑かけてますよね・・?
同じ地球を救うにしても僕、せめて自分のことは自分でできるゴルファーになりたいんですけど・・。
お前は本当に何も分かっちゃいないな。
仮にお前がなんでもデキル一人前のゴルファーだとしたら、どーなるよ?
ど、どーって・・、別にキャディさんは楽できて大喜びじゃないですか・・。
ホント、アホだなお前ってヤツは・・。
お前がなんでも自力でやっちゃうと、キャディさんのお宅が崩壊するでしょーが!
は?言ってる意味が分かりませんが・・??
え!? ここまで言ってまだわかんないの??
尺が長くなるから全部言わせんなよ・・。
つまりだな!お前が一人前ゴルファーだと、「お客さん、何番お使いになりますかぁ?」「いやいや、クラブぐらい自分で取りますから」「そんな遠慮なさらず・・」「いやいやホントに自分で・・」なんつー会話になるわな?クラブを互いで奪い合いようにキャディーさんの左手とお前の右手がキャディバの上で触れ合うわな?その瞬間、小田和正の「ラブストーリーは突然に」が流れだすわな?
手を取り見つめ合う二人はすぐさま恋に落ちる。が、キャディさんには夫もいれば子供もいる禁断の恋。「禁断」という響きがより一層愛の炎を焚きつけて、やがて二人は踏み越えてはいけない一線を。このままじゃイケナイ!と思いつつもなかなか関係を整理できない二人・・。
そんな真昼の情事を運悪く夫が営業中に見かけて関係がバレてしまう。修羅場と化すその場で、呆然と立ち尽くすお前、泣きじゃくるキャディさん、鬼の形相で捲し立てる夫・・。この時すでにキャディさんのお腹の中には新しい命が!
なんでこんなことになってしまったんだろう・・。あの日、あの時、あの場所で・・・
お前、そんなん責任とれんのか?
キャディさんの連れ子、大学生だぞ!?
と、とれません・・・。
僕・・・見知らぬ二人のまま・・でいいです。
だろ?下手でもいいんだよ、ゴルフなんて。
ったく・・簡単に辞めるなんていうなよ。お前はいっつも大袈裟なんだから。さ、練習いくぞ♪
はい・・。
僕がシャンクすることには意味がある。
僕がダフることで救えるものがある。
僕が下手なことで幸せを築ける家庭がある。
人生は・・
楽しいことばかりじゃないけれど・・
嬉しいことばかりじゃないけれど・・
そのひとつひとつにはきっと意味がある。
【オフィシャルマークデザイン/さくぞーさん】
そろそろいくで♪
今年はいくで♪
