2003年4月6日(日)午前10:06
宮○野ゴルフクラブ・東コース
1番ホール 501y PAR5
サングラス越しの僕の眼光は鋭く光っている
視線の先には250y地点に棚引く吹き流し・・
オイオイ勘弁してくれよ・・これは震えじゃないぜ・・
事に臨んで心が勇み立つあまりの武者震いよ
僕は〝この日〟の為に良い準備をしてきた
この冬の過ごし方にぬかりはない
仮に僕が越冬ツバメだったとしても南国には帰らなかったであろう、たとえ繁殖を犠牲にしてでも・・
それほどに僕は〝この冬〟に懸けたのだ・・
程好い緊張感に包まれた僕は、高鳴る心拍数を宥めるようにアドレスに入る・・
ドライバーはノープロブレム、爆笑するぐらい当たっている
アイアンなんか完璧すぎて連日カーニバルだぜ
アプローチなんて寄りすぎてウェッジのほうから謝ってくるよ
パターっつっても最後はなんだかんだで気愛でしょ?
ウェア超かっけーし、サングラスしてるし、靴底に変なのいっぱい付いてるし・・
なんら疑う余地はない、100切りはかてーな( ̄ー☆
ゆっくりと吸い込まれた息に同調するように僕の左肩が始動する
ドライバーヘッドが目の前を真一文字に通り過ぎ、体幹に沿って大きなアーチを描き出す
(へへへ・・ここで急ぐとミスるのは練習場で経験済みだぜ)
右股関節に集約されたパワー、左肩の捻転が今や遅しと解放の瞬間(とき)を待ち侘びる
吸い込んだ酸素がピタリと音を立てて止まった刹那・・
(ま~だだ!まだ急ぐなTK!!)
足底から泡立つ感覚と同時に全身の血流が丹田(臍下)に注がれ、ヘッドが一気にワークゾーンを駆け下りてくる!
僕の眼前を380ccのチタンヘッドが駆け抜け、白球に向かってどんどん加速する!!
(間違いない!最高のショットだ!!(-_☆))
いっけぇーーーーー!!!ヽ(`Д´)ノ
僕の人生初のティーショット~!!!!!
ガスっ!ぺちっ!!
・・・・・・・・・(/TДT)/
マントルが見えるぐらいにダフッた僕の〝生まれて初めてのティーショット〟は、60y先のレディースティーの真横で無残にも力なく息絶えた・・
カスけたボールとは裏腹に僕の視線は大空を見つめ・・・・数秒後に下目使いで遺体(ボール)を確認する・・
あれ・・、僕の(ボール)・・???
ガスぺち???
今・・火花散ったよね・・???
お・・、OK~、OK~・・
僕だって〝こんなこと〟を予想してなかった訳ではない・・
むしろ想定内さ、ここはあれだ・・えーと・・なんだ・・?
そう!
「何食わぬ顔」ってヤツに「鼻歌」までトッピングしてやろうじゃないか・・
ウェア超かっけーし・・
カァー・・・
ちょっと~!
ボール咥えてったけど~?(/TДT)/
連翹(れんぎょう)の黄色が春の陽ざしに光る春情の季節・・
僕にだけ吹き付けた春一番(アゲンスト)・・
生涯に一度しか訪れない〝生まれて初めての第一打〟
僕の思い出(記念球)は「七つの子」へと持ち帰られた・・
僕の紆余曲折のゴルフ人生はこんなエピソードで幕を開けることになる・・
ゴルフがそう甘くなことを知った9年前、TK29歳の春・・
カラス・・超キライ・・o(TωT )