去年あったちょっと素敵な話。
去年の2月の寒い季節。
私は東京の都心にいました。
仕事を終え、帰ろうと勤務地を出たところ、外は大雪でした。
職場が某大型ショッピングセンターなのですが、出口を出ると駅に続く横断歩道があり、買い物客や家路に向かうサラリーマンが沢山傘をさして、その横断歩道で、信号が青になるのを待っていました。
その日、傘を持って来るのを忘れた私は、雪が降っているので、ショッピングセンター内で信号が変わるのを待ち、青になってから駆け足で横断歩道を渡って駅に行けばいいやと思ったのですが、いかんせん、性格がせっかちなので、濡れてもいいや!と考えなおし、傘もささずに信号が変わるのを凍えながら待ちました。
周りはみんな寒そうに身を屈めながら、傘をさして今か今かと信号が変わるのを待つ沢山の人だかり。
私も身を屈めて、信号を見つめてたのですが、ある瞬間、ふと目の前が真っ暗になりました。
あれ? 寒さで視界がおかしくなったかな? と思っていると、
後ろから
「いやぁ、今日はほんとに良く降るなぁ」
という、聞き馴れない男の人の声。
ふと、振り返ってみると、
五十~六十代のおじさんが立っていました。
そして、僕に傘をさしてくれていたのです。
東京で、こんな親切を受けたことがなかった私は、
なんの目的で近づいてきたんだ?このおじさん。
と傘をさしてくれたのにもかかわらず、最初は怪訝な表情で見てしまいました。
おじさんは
「この調子だと、明日は積もるかもしんねーなぁ」
「さびぃさびぃ」
と言って、信号を見つめていました。
あ この人は純粋に、傘を持っていない私に、可哀想だと思い、親切にも傘をさしてくれんだと、その時の表情、声のイントネーションから読み取れました。
「ありがとうございます!」
とお礼を言おうと思ったら、信号は青に変わり、皆一斉に駅に向かって歩き始めました。
幅15メートル程の横断歩道を、おじさんと二人で渡り、屋根のあるところまで来た時、
「ありがとうございました!」
と伝えましたが、おじさんは無言で、歩きながら傘をたとみ、駅中へと消えて行きました。その横顔は少し淋しそうにも見えました。
人から親切にしてもらったら、真心でお礼を言って返しなさいと母から教わっていたのを思い出しました。
私は傘をさしてもらったのにもかかわらず、おじさんを怪しい人と疑ってしまいました。
おじさんにしても私の反応に残念に思ったのでしょうね。
そして、別れ際のあの少し淋しそうな横顔。
私は東京に出てきて、いつしか人を警戒して生きてきていたんだということを初めて気付かされました。
あのおじさんにまた会ってお礼が言いたい。
「傘をさしてくれてありがとう!」って。
考えてみれば、あの人だかりで傘を差しに来てくれたおじさんはとても勇気のある人だと思います。
その勇気と綺麗な心に
私はお礼が言いたいのです。
そして私も雨や雪の日に、傘もささずに居る人がいたら、迷わずに傘をさしてあげたいと思いました。
ありがとう。おじさん。
去年の2月の寒い季節。
私は東京の都心にいました。
仕事を終え、帰ろうと勤務地を出たところ、外は大雪でした。
職場が某大型ショッピングセンターなのですが、出口を出ると駅に続く横断歩道があり、買い物客や家路に向かうサラリーマンが沢山傘をさして、その横断歩道で、信号が青になるのを待っていました。
その日、傘を持って来るのを忘れた私は、雪が降っているので、ショッピングセンター内で信号が変わるのを待ち、青になってから駆け足で横断歩道を渡って駅に行けばいいやと思ったのですが、いかんせん、性格がせっかちなので、濡れてもいいや!と考えなおし、傘もささずに信号が変わるのを凍えながら待ちました。
周りはみんな寒そうに身を屈めながら、傘をさして今か今かと信号が変わるのを待つ沢山の人だかり。
私も身を屈めて、信号を見つめてたのですが、ある瞬間、ふと目の前が真っ暗になりました。
あれ? 寒さで視界がおかしくなったかな? と思っていると、
後ろから
「いやぁ、今日はほんとに良く降るなぁ」
という、聞き馴れない男の人の声。
ふと、振り返ってみると、
五十~六十代のおじさんが立っていました。
そして、僕に傘をさしてくれていたのです。
東京で、こんな親切を受けたことがなかった私は、
なんの目的で近づいてきたんだ?このおじさん。
と傘をさしてくれたのにもかかわらず、最初は怪訝な表情で見てしまいました。
おじさんは
「この調子だと、明日は積もるかもしんねーなぁ」
「さびぃさびぃ」
と言って、信号を見つめていました。
あ この人は純粋に、傘を持っていない私に、可哀想だと思い、親切にも傘をさしてくれんだと、その時の表情、声のイントネーションから読み取れました。
「ありがとうございます!」
とお礼を言おうと思ったら、信号は青に変わり、皆一斉に駅に向かって歩き始めました。
幅15メートル程の横断歩道を、おじさんと二人で渡り、屋根のあるところまで来た時、
「ありがとうございました!」
と伝えましたが、おじさんは無言で、歩きながら傘をたとみ、駅中へと消えて行きました。その横顔は少し淋しそうにも見えました。
人から親切にしてもらったら、真心でお礼を言って返しなさいと母から教わっていたのを思い出しました。
私は傘をさしてもらったのにもかかわらず、おじさんを怪しい人と疑ってしまいました。
おじさんにしても私の反応に残念に思ったのでしょうね。
そして、別れ際のあの少し淋しそうな横顔。
私は東京に出てきて、いつしか人を警戒して生きてきていたんだということを初めて気付かされました。
あのおじさんにまた会ってお礼が言いたい。
「傘をさしてくれてありがとう!」って。
考えてみれば、あの人だかりで傘を差しに来てくれたおじさんはとても勇気のある人だと思います。
その勇気と綺麗な心に
私はお礼が言いたいのです。
そして私も雨や雪の日に、傘もささずに居る人がいたら、迷わずに傘をさしてあげたいと思いました。
ありがとう。おじさん。
感動してしまいました。 
