(サーラ)



このごろ、サーラの寝息がいびきのように聞こえる時があります。







サーラが生きているのですね。

命はそれだけで、すばらしい贈り物だと思います。






先日亡くなった友人の葬儀は、無事に終わりました。

代々木上原と幡ヶ谷の間にある、代々幡斎場という場所でとりおこなわれました。

彼の望んだとおり、質素な葬儀でした。

彼らしい、よい葬儀だったと思います。

帰りは、仲間の一人がクルマで家まで送ってくれました。

彼は、Eクラスのカブリオレに乗っています。

「オープンにして帰ろうか?」と、彼が言いました。

僕もそれに賛同しました。

斎場の駐車場から、オープンにして出ていきました。

平日の午後、黒のスーツに黒いネクタイのおっさん二人が乗るオープンカー。

普段の日常を生きている人々から見たら、奇異だったに違いありません。

井の頭通りから環七を抜けて、目黒通りを下ります。

道すがら、亡くなった彼や、ご家族のことや、いろんなことを話しました。

最後にたどり着いたのは、「生きてるうちに、自分の力で、悔いなく好きなことをしよう」ということでした。

「そうだ!大谷くんがドジャースにいる間に、ドジャースタジアムへ見に行かねーか?オレもガンだし、いつまで生きてるかわかんねーからさ」

「そうか、、、よし、行くか」

そんな話もしました。

お互い、まだそれなりに忙しく、すぐには難しいのかもしれません。

それでも、必ず叶えたいなぁと思いました。

たぶん、彼も同じ気持ちだったと思います。

死んでしまった仲間の分まで生きる、なんて大層なことは言えませんし、言いません。

でも、楽しんで悔いなく生きなきゃな、とは思っています。

信号待ちの時、ふたりで青空を見上げて伝えました。

「おい、もう着いたか?」

「そっちのいごこちは、どうだ?」