仕事が終わって
家にたどり着く。
玄関を開けると、
リビングの方から
サーラが一目散に走ってくる。
その瞬間が、僕の至福の時。
じゃれつくサーラを従えて
リビングを抜け、寝室へ行く。
出窓で出迎えるフーラに
ただいまを言う。
その瞬間、胸がキュンとなる。
ベッドに飛び乗ったサーラが僕にかまえと言う。
僕は、背広を着たままサーラと遊ぶ。
そして、大好きだよとサーラに言って抱きしめる。
その時、フーラの写真が目に入る。
僕は、ありがとうとフーラにつぶやく。
おまえが、この妹を連れてきてくれたんだ。
サーラが落ち着くまで遊んでから、背広を脱いで着がえる。
手と顔を洗って、うがいをして、喘息の吸入をしてから、
僕はサーラに言うんだ。
サーラ、
さぁ、お散歩に行こう!
それが、僕の至福。