(フーラ)


フーラ、明日サーラが来るよ。


おまえが死んで、もう半年が経ったんだね。


本当は、まだ、サーラを迎えるには、心が追いついていない面があるけれど、


これまでのことを考えると、おまえがサーラをパパの前に連れてきてくれたみたいだから、


サーラをおまえの大切な妹として、そして、パパの大切な娘として、一緒に暮らしていくからね。


正直に言うと、サーラに会った時、おまえにそっくりな容姿に、そのあまりの可愛らしさに、一目惚れしてしまったんだよ。


おまえと初めて会ったときは、そんな風には思わなかったけどね。


パパは、おまえに初めて会ったとき、犬のことを何も知らなかったからね(笑)


おまえとの10年があって、いまの気持ちがあるんだよ。


わかってくれるね?


きっと、それもみんな、おまえの思惑どおりなんだろう?


おまえが、お空で仕組んだことなんだろう(笑)


フーラ


パパを心配してくれて、ありがとう。


サーラを、おまえとは違う新たな個性として、新たな魂として、そして、新たな家族として、大切にしていくからね。


仲良く暮らしていくから、安心しておくれ。


おまえは、パパの目には見えなくなったけれど、いつでもパパと一緒にいてくれると信じているよ。


パパが、ここにフーラがいると感じたときには、必ずいつだって、そこにおまえがいるんだ。


パパは、そのことを信じます。


パパの直感を信じます。


ずっと、ずっと、


パパが死ぬ日まで、パパはそれを信じて生きていきます。



(フーラ)




(サーラ)



サーラへ


パパと出会ってくれて、ありがとう。


明日、パパのもとへやってくるんだね。


きっと、最初、おまえはビビってしまい、パパはおまえとの距離を感じてしまうのだろうな(笑)


でも、少しずつそれが縮まっていき、本当の家族になっていくんだね。


パパは、本当に楽しみだよ。


新しい旅が始まるね。


大切にするからね。


一緒に、楽しく暮らしていこうな。


お留守番でさみしい思いをさせることだけが、心配だよ。


フーラがおそらく感じていてくれたように、おまえにも、パパは元気で外がいい、三食昼寝つき、みたいな図太さと、安心感を抱いてもらえたらいいなと願っているよ。


ゆっくり、ゆっくり、歩いていこう。


そして、一日でも長くパパのもとで暮らしておくれ。


パパが望むのは、おまえに一日でも長く、元気に生きて欲しいということだけだ。


おまえが旅立つその日まで、守っていくからね。


よろしく頼むね。


新しいわが子


フーラの妹 


サーラへ