イズミは前にあったことで結構ショックを受けていた。ラヴィ―ナとナオたちも、イズミを励ましてあげたが、励ますのはイズミにとって逆効果だったのでさらに、落ち込んでしまった。仕方がなくラヴィ―ナたちは家から出て行って、イズミを1人にしてそっとさせておいた。しばらくイズミが自分のベッドで泣きながら寝ていると、誰かがインターホンを押した。イズミはハッとして、急いで涙をぬぐって走って下におりて、インターホンの、受話器を取らないでドアに向かってドタドタと音を立てて走っていってドアを開けた。「はー―い・・・・!」イズミは一瞬凍りついた。ドアの前には日本人とは思えない、黒い教会の神父の人が着るような長いローブを着ていた。その男の人は2人いて1人は目に包帯を巻いていた。2人とも髪型は一緒で赤茶毛のモジャモジャ頭だった。ただ1人は目に包帯を巻いている男の人の肩ぐらいしかなくて、 イズミと同じくらいの背の高さだった。「ここは神野様のお宅ですか」目に包帯を巻いている、背の高い男の人が言った。「あ・・はい・・」 イズミは恐怖でごもりながら言った。「安心しなよ。兄さんは見た目はちょっと怖いけど根は優しいんだ。ココが神野様のお宅ならちょっとお邪魔しちゃっていいかい?」今度は背の低い方が言った。イズミは何がなんだか分からずとにかく2人を上がらせた。そしてリビングに行って暖かいお茶を出した。そして包帯を巻いていた男の人は見えないはずなのに普通のようににお茶をつかんで飲んだ。そしてお茶を飲んだ後に、こういった。「実は神野様にお伝えしたいことがありましてここに来ました。神野様の方なら誰でもいいので聞いてください。実は、私たちはある者たちに追われていてここへ逃げてきたのです。神野様なら私たちをお守りできると思って」「あ・・あの・・よく言っていることがあまり分からないんですが・・」イズミが言うと、その人の隣りでお茶を飲んでいた背の低い男の子が言った。「だから要するにオレらは悪者に付けねらわれているんだ。そういやまだ自己紹介をしていなかったな。オレはキュラン。そんでオレのとなりにいるのはドラン。オレの兄さんだ」キュランがそういうと、ドランが静かに言った。「聞いて驚かないでくれ。私たちは・・・・」そこまで言うとドランは黙り込んでしばらくして言った。「吸血鬼なんだ」イズミはそれを聞いて一瞬固まった。「まあ固まるのも仕方ないな。でもホントのことなんだぜ」キュランがそういうとゆっくりと歯を見せた。すると歯の一部がニョキッととがってきた。イズミは目を疑ったようにして驚いた。「な?ウソじゃないだろ?だから聞いてくれ、ホントにオレたちの種族の運命がかかっているんだよー。な?な?」そしてイズミは同情して話を聞いた。 続く |