そして、イズミは緑色の水晶のところへいって、その水晶に手を置いた。すると水晶から光が出てきて、パリ―ンという音が響いた。すると中から、きれいな女の人が出てきていった。「私を助けてくれたのは、あなた?」透きとおるようなきれいな声だった。「あ・・は・・はい」
イズミは思わずごもっていった。「私は風の精霊。私はあることで封印されてしまいました」「ある事って?」「多分、いや、絶対・・・。
闇の精霊が目覚めかけている・・・」風の精霊がそういうと、東風とイズミが、闇の精霊?と聞くとツバサがこういった。「闇の精霊とは、この世で一番恐れられている精霊のことだ。闇の精霊は一度封印から解けたら誰にも止められない。ただし、一人だけ止められた者がいる」
イズミが誰?と聞くと今度はナオが、「それが・・・まだ私たちは知らないの。なぜだか誰も教えてくれなくて・・」すると風の精霊がこういった。「とにかく、闇の精霊の封印が解け始めているということなの。闇の精霊の封印が解け始めると、私、他の種族の精霊たちはみんな封印されてしまうでしょう。いまはまだそこまで封印が解かれていないから、私しか封印されていないけど、そのままにしておくと他の精霊たちも次々と封印されていき、封印された精霊はその精霊の力をコントロールできず、エントランスを抜け、人間界に入って環境が悪くなってしまうのです」「そうなの・・。だから、いきなり風が強くなったの」
イズミがそういうと、いきなりイズミの体が中に浮いた。イズミだけじゃないナオ・ツバサ・ツバキ・ピエールの東風と風の精霊以外が宙に浮いた。「え?え?一体どうなっているの?」イズミが聞くと風の精霊が優しく言った。「どうやら、時間みたい・・私たちとあなたたちの世界は違うでしょう。だからあなたたちは元の世界に帰らなければいけないの。東風さんと別れることは辛いけどいつかまた会えるわ」精霊がそういうと、東風は泣きながら言った。「イズミ・・うっうっ私、うっ・・絶対に・・合えるよね・・うっ」「う・うん・・絶対に合えるよ・・だから・・また合おうね・・・」イズミも泣きながら言った。
すると、イズミたちの周りに光のようなベールがかかった。イズミは
東風に思いっきり手を振って東風も手を振り返した。そして、光のべールは細くなって消えていった。
そして人間界。夜だった。真っ暗で電球のところだけが見えていた。
そのなかでスウ・・と光が糸のように、そしてどんどん太くなって、
イズミたちがその光から出てきた。イズミは悲しんでいた。
そのときイズミはなぜか小さなオルゴールの箱を持っていた。箱には何かをはめ込められるような型が七個ぐらいあった。その1つには雲のようなバッチがはめられていた。そしてイズミは不思議に思った。
ツバキはこの近くに居るらしいのでイズミたちは退散した。
そしてこれからもイズミたちに色々なことがふりかかる。   続く