先輩方がご卒業されましたね。
卒業式後、杏先輩(仮名)に会いました。この先輩はとても優秀な方で、某トップ高に見事合格した方です。久しぶりだったので一緒に帰る事にしました。
「そういや、先輩。なぜあの高校に行くことにしたんですか?」
下校中、そんなことを聞きました。すると、先輩はにっこり笑います。
「何でだと思う?」
「写真部があるからですか?」
「それだったら、Y高にもある」
「進学率がいいから?」
「それもある。けど、一番の理由じゃない」
「……降参します。教えてください」
先輩はコクリとうなずくと答えてくれました。
「復讐したかったから」
数秒考えた後、私は先輩に尋ねました。
「皆さんから、見下されていたからですか?」
「そう。今度は見下す側になりたかったの。だから、一生懸命勉強して、この高校に入った。そのことを知ったやつらの顔といったら・・・・・・とっても笑えた! やっと、やっと私が見下す側になれるんだ!」
狂ったように先輩は笑い出します。
「先輩」
「ん、何、岬ちゃん」
とりあえず忠告することにしました。
「そんなこといってると、駄目な人間になりますよ」
一瞬、 先輩の顔から笑みが消えましたが、
「あなた、なにいってるの? あなただっていつも人のこと見下してるじゃない」
と、天使の様な笑みを浮かべて言いました。
その時、この人に何言っても無駄だな、と思いました。
