女性専用車両という愚かな代物が、またしても都内に蔓延ることになったそうで、つくづく遺憾である。以前、ひとつのカテゴリー集団を犯罪防止の名目で一様に差別することが妥当だというなら、武装スリという名の強盗団対策に非朝鮮人専用車両を、一般の強力犯対策に高給取り専用車両やホワイトカラー専用車両を作れと書いた
が、残念なことにこのような顧客サービスはまだ何処の鉄道でも実現に至っていない。




 それにしてもこのことを伝える毎日新聞の記事
は比較的抑制的で、朝日のバカ女が書いた記事と違って好感が持てる。尤も差別は差別であり、いくら白人が白人専用車両を抑制的にリポートする記事を書いたところで、黒人が白人専用車両を許すかどうかは別問題である。「差別している側」が、自らが優遇されている記事を書くのに「ちょっといい気分」などとやって悪びれもしない無神経さこそ異常なのだ。




 が、だからといって痴漢という愚劣な犯罪が問題であることもまた事実である。そこで妙案がある。女性専用車両の座席をすべて撤廃するのだ。女性専用車両はどこも一般的に空いているが、この案が実現されれば、座席がないのでいくら空いていようと立っていなければならない。一方、男女共用車両は混雑しているが、座るチャンスがある。このようなメリット・デメリットを設ければ、「女性専用車両は空いててちょっといい気分」という差別心に対し、「女性専用車両には座席がないから立ちっぱなし。(座ってる自分は)ちょっといい気分」という差別心を対置させることもでき、男性が女性専用車両に抱く不当感・逆差別感は激減するのではないかと思うのだがどうだろう。




 弊社は、縦え犯罪防止の名の下に差別が生じようとも、現実問題として防犯上の効果があるなら社会的意義はあると考える立場である。だから女性専用車両自体はあっても構わない。だが、そのような名目で不当な利得を得ることは許し難いとも思う。


 この案が実現されれば、ある意味どちらにとっても「一両損」(本当は女も男女共用車両に乗れるのでまだ「男性差別」なのだけど)のようなものであり、不公平感を大きく減ずるものだと思うのだが、どうだろうか。