「上質世界」という言葉がある。
産後、私が辛いと感じてしまう理由は、
自分の「上質世界(Quality World)」が崩壊したからだと思っている。
40年間かけて、自分が心地いいと思う「世界」(ライフスタイル、人間関係、仕事など)を築きあげたのに、それを一気に産後、手放すことになるからだ。
「上質世界」とは、アメリカの著名な精神科医が提唱した「選択理論」という心理学に出てくる言葉。具体的には、人間には5つの欲求が遺伝的に備わっていて、それを満たす世界を「上質世界」という。人それぞれの価値観によって、この「上質世界」は異なっている。(詳しくは「選択理論」を紹介しているページをご欄ください)
5つの欲求は、以下。
①「生存(睡眠や食事など)」
②「愛・所属(人間関係を求める)」
③「力(貢献・承認)」
④「楽しみ(好奇心・学習・成長など)」
⑤「自由(自分のやりたいようにしたい)」
これを少しでも取り戻す作業を、私は年始から始めてみた。
まずは「出産前の自分の上質世界」が「どんなコト・モノ・ヒト」で構成されていたかを把握するために、ノートに箇条書きでダダーって書き出して、分類してみた。
「どんな1日を本当は送りたいのか?」
「どんな人と会いたいのか?」
「どんなことをしている時に、気持ちが満たされるのか?」
例えば、私の場合は、「読書する時間」や「美術館に行く」時間が欲しい。
「刺激をもらえる人と話をしたい」
「興味あることを勉強する」時間が欲しい。
「本当は仕事で誰かと一緒に何かを作り上げたい、役に立ちたい」
など。
そこで、まずは「朝活」を始めた。
朝4時や5時に起きて、
家族が起きてくるまでの時間を
好きなことに充てる。
これは、すごく充実した気持ちになるから
オススメだけど、
問題は早起きしている分、16時位にどっと疲れが出て、家事に支障が出てくること。
これはどうにか解決方法を考えなくては、
続けられない感じ。
あとは週末、夫がいる時に子供を預け、
「美術館」に「刺激をもらえる友人」と
出かけるのにもトライした。
すごく楽しかったが、はしゃぎすぎて、
かえって疲れてしまった。
「楽しむ」加減を忘れてしまったようだ。
でも、こうやってトライ&エラーを続けて
具体的にひとつひとつ欲求を叶えていくことでしか「自分が満たされる上質世界」を取り戻すことって、出来ない気がしている。
出産は自分で決めたこと。
子供を言い訳に
「辛い」なんて言いたくない。
だから、自分の手で、
トライ&エラーを重ねて、
ひとつずつ工夫しながら、
新旧を織り交ぜた「新しい上質世界」を
もう1度作り上げていきたいな、と思う。