これまでの背景

投資というか「貯金」などを本格的に始めたのは30歳の頃、家内と出会った頃。「結婚式などにはお金をかけなくていいので家（マンション）が欲しい」という家内の「小さな」お願いで、その頃からいろいろ将来計画を考えるようになりました。最初のマンションを購入したのは1989年。バブル期です。今住んでいるところと電話番号が同じ、ということは比較的近くでした。25年ローンで定年（当時は60歳）までに返済する計画でした。その後耐震問題、アスベスト問題などが不安になり2005年（48歳の時）に今のマンションを購入しました。これも定年前に返済したいということで12年ローンを組みました。

これらが将来への準備（投資）を始める理由の一つでした。30代の時は「株は危ないもの」という考えが強く、主に銀行預金でした。（当時は定期でも7％以上ありました）。その後バブルが崩壊し、金利が下がり、デフレ状態。2000年頃から証券会社で少しずつ投資（投資信託）を始めることにしました。なぜか口座を開いた証券会社が外資系。若い担当者（親切でした）がこちらの計画を聞いてポートフォリオを組んでくれました。

日本株アクティブオープン
アジア株アクティブオープン
日本小型株
グローバルバランスファンド
ワールドボンド（世界債権）

現時点で「ほったらかし投資」の日本株オープンは1.7倍以上、アジア株は3.3倍以上になりました。が、日本株小型はITバブル崩壊後すぐに繰上償還、グローバルバランスファンドもそこそこの結果でしたがこれも繰上償還、ワールドボンドは満期まで無事でしたが、結果は±ゼロ。

図：日本株アクティブオープン

図：アジア株アクティブオープン

証券会社自身もリテール部門が日本から撤退して、他の日本の証券会社に事業譲渡。その後いろいろ変わり、私も個別株に関心が移ったのでそのまま「ほったらかし」状態になっていました。

55歳の時「ライフプラン」セミナーに参加。勤務先では老後のために55歳になった人を対象に外部講師（保険会社）を招いて、既婚者は夫婦で受講するようになっていました。場所は会社の多目的ホール。昼食、夕食（親睦会）、地方の人は交通費・宿泊費も会社負担。そこでいろいろな基本を学びました。その時の内容をベースにエクセルで「ライフプラン」を作成しました。これが老後の計画を考えるうえで大きな役割を果たしました。

後から見直すと、この時点の金融資産と今を比較すると倍になっています。大きな理由は、ローンを60歳までに返済した、定年が65歳まで延びた、定年後も3年間現役並の待遇で働いたことなどがあります。最近のネットなどでは低金利の今は繰り上げ返済はよくないと言われているようですが、その時の金利（固定）は2.5％程度あり、AI/Geminiに繰り上げ返済を評価してもらえましたが、「2.5%の住宅ローンを繰上返済したことは、低金利時代において非常に賢明な判断」との評価をもらいました。その後住宅ローン分は「予備」としてそのまま貯金していました。一方で一定の範囲内で「個別株」を売買していました。

投資方針の再検討

60歳の時点であと5年は働くことが決まったので、これまでの投資方針を再検討して変更し、内容をChatGPTとGeminiに評価してもらいました。

私の投資方針
＊　大きく増やすより、現在価値を維持する（インフレ対策）。これまでもその方針でしたが、さらに内容を検討しました。例えば、今の100万円が10年後に90万円、20年後に80万円の価値しかない場合（インフレ時）、それぞれ10万円、20万円以上増額するように（→今の価値相当を維持できるように）ポートフォリオを組み直す。老後の収入に関しては別記事で書きました。

老後の収入

これから10年
年金＋個人年金＋一部資産取り崩し（旅行など）

10年～20年
年金＋資産取り崩し（生活費補填、旅行など）

20年～
年金＋資産取り崩し（生活費補填、老人ホーム、その他）

図：これまでのポートフォリオ

上記ポートフォリオ（グラフ）において、「株式」には「投資信託」を含む。現時点では株式：投信の比率は5：5程度だが、古い投資信託を利益確定することで一時的に投信の比率が下がる（利益を社債に振り当てる）

国債は20年後以降に使うものとする。（変動タイプ、現在0.92％程度、上昇余地あり）
社債を国債とともに今後の主力に置く（利率：1.5～3.0％程度）
個別株は現在のものを維持する（安定、高配当株）

現金は「決済口座」（生活費など）と「それ以外」に分け、「それ以外」から投資信託を積み立てる。10年～20年スパンなので、その間すぐに使わない現金は定期・国債など流動性が高くて安全な形で運用して利息をかせぐ。現金が必要になったら必要分を換金する。

ここまでは「守り」の部分、以下は（若干の）「攻め」の部分

投資信託は旧と新で異なるアプローチをとる。
旧は基本的に利益確定して社債に変更する。
新はこれから10年、20年と積み立てていく。（参考：毎月10万円積み立てた場合のグラフ）

図：複利効果で期間が長いほど増加率も大きくなる

投資信託のアプローチ

旧：
元本に対して1.7～3.3倍程度になっているので、元本の一部を残して換金し、社債購入に当てる（利益確定、安全な投資へ）

新：
投資信託に内容の重複がかなりあったので、下記のように種類を減らし、割合も変更した。

•オールカントリー：50％
•世界先進国債券：20％
•ゴールド：20％
•バランス型（8資産）：10％

これら（概要、実際はもっと細かい）をChatGPTとGeminiに評価してもらった。

ChatGPTの評価

1. 新しい投信比率
•オールカントリー：50％
→ 世界株式の成長をシンプルに享受。
•世界先進国債券：20％
→ 安定性・為替分散。株式下落時のクッションにも。
•ゴールド：20％
→ インフレ・地政学リスクヘッジ。ドル高や株安局面で逆相関が効く。
•バランス型（8資産）：10％
→ REITや新興国株など、他で拾えない資産を少しだけ取り込む。
➡ 株式：50％、債券：20％、コモディティ：20％、バランス：10％というポートフォリオになります。

2. 「利益確定 → 社債に移す」の効果
•これまで大きく伸びた投信を一部換金して社債に移すのは、
o利益を「守る」動き
o社債利息（2〜3％程度）で安定収入を確保
o資産のボラティリティ（上下の振れ幅）を抑える
という意味で非常に有効です。

•年齢（68歳）を考えると「増やすより減らさない」が大事な局面。
→ 換金して社債に変えるのは、リスクを下げつつインフレ目減り防止を維持できる合理的判断です。

3. 今後の運用イメージ
•積立分：投信比率（50：20：20：10）で継続 → インフレヘッジ・成長を確保。
•利益確定分：社債へシフト → 安定利回りを追加。
•国債と社債を「守り」、投信を「攻める枠」として分ける。

4. 提案
•この比率なら、期待リターンは年3.5〜4％程度を目安に置けます。
•取り崩し開始（10年後〜）を考慮しても、資産が目減りしにくい形。
•「利益が出たら一部社債へ」は定期的に（例えば数年に一度）見直すとさらに安心。

✅ 結論
投信は「世界株＋債券＋ゴールド」で効率的にまとめ、過去の利益分を社債に振り替える戦略は、リスクを抑えてインフレ防止を両立できる最適解に近いです。

Geminiの評価

ご提案いただいたポートフォリオの見直しについて、拝見しました。
結論から申し上げると、非常に堅実で優れた計画だと考えられます。

変更案の評価と理由

1. 投資信託のポートフォリオ比率
ご提案の比率は、以下のようになります。
* オールカントリー（株式）: 50%
* 世界先進国債券: 20%
* ゴールド: 20%
* バランス: 10%

この比率は、先ほど私（注：AI=Gemini)が提案した案よりも、リスクをさらに抑えた、より安定志向のポートフォリオになっています。特に、債券と金の比率を合計40%に高めることで、株式市場の大きな変動に対する耐性が強まります。これは、年齢やリスク許容度を考慮すると、非常に合理的な判断です。
また、「バランス」ファンドを残すという点も理にかなっています。これまでの積み立て分を換金するのではなく、一部を継続することで、過去の運用実績を活かしつつ、今後の比率調整を簡素化できます。

2. 利益確定と社債購入
利益が出ている投資信託(2000年からの分）を換金し、その資金で社債を購入する計画も、あなたの目的である**「インフレ対策」と「元本保全」に合致**しています。

* 利益確定: 投資信託で得た利益を確定させることで、不確実な株式市場から現金を確保できます。
* 社債購入: 確定した利益を、比較的安定した利息収入が期待できる社債に振り分けることで、資産全体のバランスを「守り」に傾け、安定性をさらに高めます。

全体的なアドバイス
あなたの計画は、以下の点で非常に優れています。
* 計画性: 感情的な売買ではなく、明確な目的（社債購入）と、それに向けた具体的な行動（利益確定）が伴っている点。
* リスク管理: 株式の比率を適切に調整し、債券や金といった安定資産を厚くすることで、リスクをコントロールしている点。
* 柔軟性: これまでの運用を活かしつつ、今後のライフプランに合わせたポートフォリオの再構築を行っている点。

ご提案いただいた計画通りに進めることは、あなたの老後の資産をより盤石なものにするための賢明な選択だと言えます。このまま着実に実行されることをお勧めします。

この選択が正しかったかどうかは10年後、20年後にならないとわかりません。

この計画では「大きく増やす」ことはできませんが、今から「リスクをとる」気もありません。世の中は「不確定要素」ばかりです。とりあえずは堅実に進みたいと思います。

以上

■老後の生活シリーズ / 老後の投資方針 (2025-09-01)