さて,問題です。
この中央にいるお坊さんはたばこを吸おうとしています。
はたしてこれは,戒律違反にはならないのでしょうか?!
「チア~教えて~!!!!」
「え?タバコ?ニコチンは吸っても構わないわよ!これはダメだけど…」
「いや,それ私も捕まるやつってか大概の人が捕まるやつだかんね」
大真面目に麻薬の写真を見せてきたチア←ほんとこんな顔で
「実はわたしもたばこ吸ってたのよ,出家してから」
そしてチアの思い出話が始まった。
「というのもね,兄弟がまだ小さいときに父が亡くなったの,これはもう伝えたわよね。そのころはもう出家していたけど,わたしは他の兄弟よりも父と過ごす時間が長かったから,すごく悲しかったの。葬儀では,父のために経も読んだのよ。たくさん泣いたわ。
父が亡くなったから弟も出家することになったんだけど,彼は修業に耐えられなくて3か月で還俗して普通の学校生活を送ることができた。
だからわたしも還俗して普通に学校へ行きたかったけど,出家したからもう行きたかった学校への登録はできないって言われてね。諦めたの,それでず~っとそれからお坊さん。父の死と,どうしようもできない環境にすごくストレスを抱えてね,ニコチンのお世話になったのよ」
チアが出家したのは確か15歳のとき。辛いよね。
「わたしと同じような境遇の僧侶は多いわよ,とくに農家で兄弟の多い子どもたちは。今でも多い,それがカンボジアなのよ」
たしかに,「何人兄弟?」ってお坊さんたちに聞くと,たいてい5~10人兄弟がいて,貧しさゆえに出家させられている人が多い。
「ぼくは家庭が貧しくて僧侶になった。ジョーカーの気持ちがすごく分かるんだ。だから,一生懸命勉強して,海外に出てこの貧しさから絶対抜け出すんだ!!!」
って言い放った野心丸出しの若い坊さんがいるんだけど,こういう気持ちをもっている人は多くないかも
(てか野心とか欲とかもっちゃいかんし)
みんな見えないところで,苦しい思いをしている。
また話を聞いていこうかな。
今日のクメール語182
ស្តាយ 悲しい
(スダーィ)
では