「ワールドカップで優勝するんや」
51年前、本気でワールドカップを狙い
フットボール史上に残るであろう
ジャイアントキリングを巻き起こした国があった
アジアの国があった、北朝鮮代表
2002年韓国の奇跡の快進撃まで
アジアで最もW杯で勝ち進んだ国だった
そんな伝統を持つ謎の国、北朝鮮代表の話
東アジアの王座を決めるE-1選手権
日本代表は男女ともに優勝決定戦で
壮絶なノックアウト負けを喰らい
準優勝という名の敗北者となった
得失点差で優勝するには勝利しかない
なでしこJAPANは北朝鮮との優勝決定戦ともいえる
最終節を迎えたが、北朝鮮がギアを上げた後半に
勝負所で2失点しての完敗だった
フィジカルで圧倒され、走り負けて
若きなでしこは成す術なく敗れた
ただ北朝鮮代表は純粋に強かった
自由というものがない国で
彼女たちがどうのような状況下で
トレーニングしているのか知る由もないけれど
北朝鮮の選手は強く、早く、逞しかった
「国際情勢、国連決議を踏まえて
賞金を支払うことはできないと決めている」
彼女たちが獲得するべきだった7万ドルが
ミサイル発射のために使われるとでも思ったのか
フットボールと政治は切り離して考えるべきなのに
田嶋会長は北朝鮮に賞金を支払わない事を明言した
誇りのために戦い優勝した彼女たちは
賞賛されてしかるべき価値のあるチームだった
元祖天才少女だった岩淵真奈はキレがなく途中交代
アジアの女王の脅威となるはずだった長谷川唯は怪我で離脱
U-17W杯で優勝した杉田妃和
阪口の相棒として定着できるのか隅田凛
体重を落としキレの戻った横山久美
願わくば世界の舞台で彼女たちとの
リベンジマッチを見てみたい