ひょんなことから勤務先の副社長とプライベートで知り合った私は、
日頃の鬱憤を散々ぶちまけて、公園の出入り口で挨拶を交わした
これで何かが変わるなんて思っていない
ただ世間一般には一流企業、ふたを開けてみればブラック企業の経営者サイドに
一石を投じられればいい
あ・・・でも・・・この一件で解雇なんて事になったらどうしよう~~!
いやいやそんなことになる筈ない・・・
私は会社の為を思って進言したのだ
なんちゃって・・・くすくす~♪
マンションに戻ると管理人さんは私の顔を見て話し掛けた
『チェギョンさんお帰りなさい。今夜も遅かったわね。』
『そうなんです、出た時間が遅くなっちゃって・・・。あれ?管理人さんは
ここにお住まいじゃないんですか?』
『ええ、通っているのよ。チェギョンさんが帰ってきたから、私も安心して帰るわね。』
『お仕事お疲れ様でした。おやすみなさい。』
『はい。おやすみなさい♪』
管理人さんは管理人室の電気を消すとマンションから出て行った
そうか~通ってらっしゃるんだ
もう少しで日付が変わる時間になってしまう
こんな遅い時間までお仕事だなんて…本当に大変だわ
その夜は昨日なんかより気分も爽快で、お風呂上がりのビールがとっても美味しく感じられたの
さて~副社長はどう動くのか・・・カッコいいのは顔だけか?それとも・・・
今後の副社長の行動が楽しみな私だった
翌日出社して普段通りの仕事をこなす
そして定時を迎えた時、我が総務部社員は交代でタイムカードを押しに行った
もちろん定時で上がれる社員など一人もいない
いるとしたら業務時間内に常に暇そうにしている部長くらいかしら
お前も仕事しろよ!って・・・総務部社員はみんな心の中で呟いているに違いない
定時以降、私達の部署は部屋の明かりを落とし、みんな自分のデスクの明かりで仕事をする
副社長・・・本当に会社の実情を見に来るかしら?
なんて思った矢先・・・パソコンから視線を上げた先に副社長の顔があった
もちろん総務部の外からガラス越しに社員の様子を見ている
その視線は部長の席に部長が座っていないことも確認したみたい
あはは~~流石ですね。
私は思わず心の中でそう呟いてしまった
それから週末を迎え・・・私は夜のジョギングの時に、副社長と逢うことはなかった
なんとなく一人で走るのが寂しく感じてしまうから不思議・・・
きっと副社長はお忙しいんだろうな
同僚から副社長が未婚だと情報を得た私は、それが少しだけ嬉しかった
折角できたジョギング仲間が万が一既婚者だったら、どこか気が咎めるもの
そうして新しい一週間がやってくる
出社した私は会社のホールに人だかりができているのに気づき行ってみる
するとそこには社長からの訓示が貼り出されていた
【当社の社員は今後一切サービス残業を禁止することとする。】
ひゃぁ~♪やってくれた‥・副社長やってくれましたね~♪
そしてその隣には大幅な人事異動命令が貼り出されていた
総務部部長・人事部部長・・・左遷
副社長・・・ちゃんと社内を視察してくださったんだ~~♪
もうあまりの感激で胸がドキドキしてしまう私だった
その日の夜・・・私は久し振りに副社長と公園で逢った
副社長は公園の入り口で私が来るのを待っていてくれたみたいだった
『シン・チェギョンさんこんばんは。』
『副社長こんばんは~~♪すごいですね。社内全部署を見て回ったのですか?』
『いえ・・・明らかにサービス残業を強いられている部署だけです。。』
これで社員からの不満もきっとなくなることでしょう。』
『副社長・・・まだあります。』
『えっ?まだあるんですか?』
『ええ。慢性的な人手不足です。』
『解りました。対処しましょう。ところでチェギョンさん・・・部署を異動する気はありませんか?』
『えっ?どこへです?』
『秘書課です。私の秘書になってくれませんか?』
『副社長~♪くすくす・・・私は秘書の勉強もしていませんし無理です。
それに・・・私が総務にいたから、副社長に色んな提案もできると思うのですが?』
『くくっ・・・確かにそれもそうですね。』
私を秘書にだなんて~~無理ですっ!
でもひょっとして副社長は・・・私を傍に置きたいと思っているとか?
まさか~そんなはずないわよね
いつも通り公園の池の周りを一周して、公園の入り口でサヨナラかと思いきや
『私も同じ方向なのでお送りしますよ。』
そんなことを言う副社長
ひぃ~~~っ・・・いいのかしら・・・
でも送られるまでもなくマンションは目と鼻の先
マンションが見えてきた時・・・管理人さんは眠そうな目をしていた
管理人さんもお疲れなのね
『あのマンションなんです。なかなかレトロでしょう?くすくす・・・』
そう言った私に副社長は意外な真実を教えてくれた
『知ってましたよ。あのマンションは私の母の物なんです。』
えっ?それって・・・どういう意味?
『幼い頃・・・・母が相続したあのマンションから、私達はスタートしたんです。
ほら・・・管理人室に座っているのは私の母です。』
『えっ?管理人さんが副社長のお母様?』
『ええそうなんです。母からチェギョンさんの事はいつも聞かされていました。
≪イ・コーポレーションに勤務している子でマンションに入居した子がいるのだけど
気建がよくってね~♪でもぉ・・・遅い時間にジョギングに行くから心配で
帰ってくるまで私は帰れないのよ~~!≫って・・・。
母があまりに心配するものですから、私が様子を見に行った次第なんです。
おかげで・・・会社の実情を知ることもできました。くくっ・・・』
『そっ…そうだったんですか。』
管理人さんは・・・いえ副社長のお母様は、私が心配で毎日遅い時間まで拘束されていたんだ
申し訳ないことをしたわ
副社長は管理人室にいるお母様に声を掛けられた
『お母様・・・もう帰りますよ。』
『シン~♪あら・・・チェギョンさんを送ってくれたのね。』
『ええ。今後は私が彼女のジョギングに付き合いますから
お母様は自宅でゆっくりなさってください。』
そう言うと副社長は私に目配せした
『ではチェギョンさんおやすみなさい。』
『管理人さん・・・副社長おやすみなさい。』
二人は管理人室の明かりを消すと、道路の向かいにある大きなお屋敷に向かった
えっ?ご自宅ってその広いお屋敷ですか・・・
なんだか私の胸の中に温かいものが満ちる
知らぬ間に私の恋が始まろうとしているのかもしれない・・・
熱帯夜の遭遇者 完
あはは~~ひとまずリハビリという感じで
書いてみました~~★
次からは多分Bus stopの続きを書かせていただきますね~~♪
コメントのお返事は明日にさせていただきます❤