こんにちは、フクロウです。
これは未経験の不動産屋(不動産の知識・経験ゼロの男)が宅建試験に合格して、ひとりで不動産屋を開業して不動産屋のリアルをお伝えするブログです。
読者様よりDMを頂きました。
※本人に許可を取って掲載しています
「現在、結婚して3年です。子供も生まれ、念願のマイホーム購入を考えています。マイホーム購入にあたって団体信用生命保険への加入が必須と言われたのですが、自分で調べても……イマイチ理解できませんでした。簡潔にで結構なので教えてくれませんか?」
もちろんです。
私でよければいくらでも教えますよ(笑)
その前にコチラもお読みください⇒団体信用生命保険とは?
団体信用生命保険(団信)とは?
団体信用生命保険は略して「団信(だんしん)」と言います。
団体信用生命保険とは、住宅ローン利用者が死亡または高度障害の状態になった場合にそなえられる保険です。
つまり、住宅ローンを借りている人が死亡または高度障害の状態になった場合に保険が適用され、住宅ローンの残高を支払う必要がなくなるのです。
例を用いて説明します。
※設定は下記にします!
・旦那、妻、子供の3人家族
・旦那名義で3000万円の家を買う(住宅ローン3000万円)
・購入してすぐに旦那が死亡
・残りの住宅ローンは3000万円
・住宅ローンは35年
●旦那が死亡または高度障害(団体信用生命保険に加入あり)
・残りの住宅ローン(3000万円)の返済は免除
・家族(妻と子供)は家に住み続けることができる
●旦那が死亡または高度障害(団体信用生命保険に加入なし)
・住宅ローン(3000万円)は家族(妻と子供)が払う
・住宅ローンの返済が滞ると家を手放さなければならない
団体信用生命保険(団信)の仕組み
団体信用生命保険(団信)の仕組みです。
・契約者・保険金の受取人=金融機関
・住宅ローンを借りる人=被保険者
つまり、「住宅ローンを借りる人(被保険者)」に万が一の事態(死亡や高度障害)が起きた場合に生命保険会社が保険金を「契約者・保険金の受取人(金融機関)」に支払うことで、住宅ローンの残額がゼロになります。
住宅ローンは完済ということになり、残された家族(妻と子供)は家に住むことができるというわけです。
だから、金融機関で住宅ローンを組む際には団体信用生命保険(団信)への加入が必須となっているケースがほとんどなのです。
それほど団体信用生命保険(団信)は重要なのです。
団体信用生命保険(団信)への加入条件
住宅ローンの借入れを行う際は基本的に団体信用生命保険への加入が求められますが、そこで審査に通過しなければいけません。
そこで重要なのが、「現在の健康状態の告知」です。
内容は各金融機関によって多少異なりますが、基本的には過去の病歴や治療歴についてです。
また通院、手術、入院、処方された薬なども詳しく記載しなければなりません。
ここで注意して頂きたいのが、正しく記載しなかった場合は告知義務違反になる可能性があるという点です。
告知義務違反と判定されると、「住宅ローンを借りる人(被保険者)」に万が一の事態(死亡や高度障害)が起きた場合に保険金が支払われません……。
つまり住宅ローンは残るため、家族が住宅ローンを支払わなければならなくなります……。
なので「現在の健康状態の告知」を記入する際に分からない事などあれば、保険会社に聞いて正確に記載するようにして下さい。
「現在の健康状態」の審査で落ちたら……
もしも「現在の健康状態」で審査に落ちても、諦めるのはまだ早いです。
金融機関によっては団体信用生命保険(団信)よりも条件が緩和された保険があるからです。
例えば、ワイド団体信用生命保険(ワイド団信)などです。
団体信用生命保険(団信)よりも金利は少し高くなってしまいますが、万が一の場合にも家族に住宅ローンを残さないという点で安心できるはずです。
現在の健康状態や病歴などに不安がある人は金融機関にワイド団体信用生命(ワイド団信)の取り扱いがあるかを聞くのも良いと思います。
その際に加入条件や審査などについて詳しく聞きましょう。
またワイド団体信用生命保険(ワイド団信)の審査に落ちてしまっても、団体信用生命保険(団信)への加入が必須でない住宅ローンもあります。
その場合は「住宅ローンを借りる人(被保険者)」が万が一の事態(死亡や高度障害)になっても、家族に住宅ローンが残っても生活に困らないような貯蓄や生命保険などのライフプランを組むようにしましょう。
団体信用生命保険(団信)に加入できるタイミング
絶対に覚えておいて頂きたいのが、団体信用生命保険(団信)に加入できるタイミングは住宅ローンの契約時のみです。
つまり、後からは申込ができません。
更に一度契約した内容の変更、特約の追加、解約も不可能です。
よくあるのが以下です。
・一流企業に在籍している
・給料も高い
・健康状態も良い
人生は何があるか分かりません。
現在は良い暮らしができていても、数年後のことは誰にも分かりません。
会社の倒産、解雇、病気などによりキャッシュ不足や住宅ローン滞納もあり得ない話ではありません。
途中で団体信用生命保険(団信)に加入することはできないので、「あの時、団信に加入しておけば良かった」とならないようにしっかりと検討することが大切です。
住宅ローンの借り換え
住宅ローンの借り換えとは?
他の金融機関で住宅ローンの契約をして現在申し込んでいる住宅ローンの残金を一括返済することです。
借り換えのメリットは金利負担額を減らして返済総額を少なくできる点です。
現在借り入れている金利よりも、他の金融機関の住宅ローン金利や新しい住宅ローンプランのほうが低くなることがあるのです。
注意点は住宅ローンの借り換えを行うと、それまで加入していた金融機関での団信契約は切れるということです。
借り換え先の金融機関で団信に加入することはできるのですが、新しく審査を受け直す必要が出てきます。
その際に年齢が上がっていたり、健康診断に引っかかっていたり、手術歴があったりなど、以前の団信審査を受けた時の健康状態と変わっている場合は審査に通らないケースも出てくるので、注意が必要です。
まとめ
今回は団体信用生命保険(団信)について簡単に説明しました。
……簡単に書くつもりが、結構長くなってしまいました(笑)
団体信用生命保険(団信)は「住宅ローンを借りる人(被保険者)」に万が一の事態(死亡や高度障害)が起きた場合に生命保険会社が保険金を「契約者・保険金の受取人(金融機関)」に支払うことで、住宅ローンの残額がゼロになる非常に大切なものです。
死亡や高度障害だけでなく、がん、脳卒中、生活習慣病など、幅広いリスクをカバーする特定疾病保障保険もあるので、これから住宅の購入をお考えの方は団信を扱う金融機関に詳しく聞いてみて下さい。
ちなみに、特定疾病保障保険は金融機関によって保障内容や加入条件が異なるので、覚えておきましょう。
それぞれの特徴やルールをよく理解して、ご自身に合うタイプ、金融機関を検討するようにしましょう。
これから住宅の購入を考えている方は今回のブログを参考にして頂き、そのうえで各金融機関で詳しく聞いてみることをオススメします。
金融機関の前に仲介の不動産屋に聞くのも良いと思います。
団体信用生命保険(団信)を適当に説明してくる不動産屋からは不動産を絶対に購入してはいけません(笑)
……なぜなら「言った、言ってない」などの理由で、購入後に高確率で何かしらの欠陥や問題が出てくるからです。
そんなクソみたいな不動産屋は絶対に信用してはいけませんwww