まあ計画的な入院だったんだけど、本当に糞馬鹿社蓄サンプルみたいに働いてしまってた自分にとっては、エアーポケットみたいな時期で、精神的にスコーンと憑き物から解き放たれて、ちょっと変な感じになってる状態だったと思う。

カルト宗教から逃げてきたみたいな。

少し罪悪感のような…所属する場所を失う怖さみたいなのもありつつ、もうあの場所からは遠く離れてしまったんたから、連れ戻される心配はないんだ、というような安心感が正直あった。

そんな中では、色々今まで気付いていなかった自分の気持ちや癖に目が行って、考えさせられることが多かった。

一つ目、気持ちの切り替えが下手。考えても仕方ないことをいつまでも考えてしまうこと。

二つ目、失敗しないために挑戦しないで生きてきてしまっていること。

三つ目、楽しんだり休んだりするのは悪いことだと思ってしまっていること。

四つ目、本当は、もっと甘えたいし休みたいし、老後のことや責任を果たすことばかり考えて生きたくはないと感じていること。

五つ目、どうも素直に誰かに~して欲しいとお願いするのが出来ないらしいこと。必ず遠慮して言わない。態度にも出さない。どんな些細なことでも。それであとで後悔しがちなこと。

六つ目、脚が治ったらもう一度、自分だけの暮らしがしたいと思っていること。

七つ目、今年で45。旦那も子供もいなくて、友人もいない。たいした貯金もキャリアもない。そんな私に、いったい何が残るをだろう?あとは閉経して、老いた両親の介護をするだけ。私の人生って、一体なんだったんだろう?とふと虚しくなっていること。

なんか、そういう時に、キョンキョンの不倫とか、小室哲哉の不倫騒動とか聞くと、良くないことだとは思うけど、なんか、他人事でない切実なものを感じる。あの年代の不倫って。

斎藤由貴は、W不倫だからなぁ。ま、でも女として終わりかけてた自分を復活させてくれたことがポイントだったのかなぁとは思うけど、斎藤由貴的には。だって急に盛り返したもんね、あの医者とデキてから。

今の50代は、その気になれば、まだまだ恋愛できてしまう年なんだよね、きっと。

病室から街並みが見えて、不思議な景色で駅の周りに大きなビルが並んでいて、その向こうは今度は低い住宅街が遠くまで続いてて。そのまた遠くは、天気のよい日は富士山が見えた。

最初はこんなビル街の病院、嫌だなと思っていたけど、夜、デイルームの窓際でビルや駅の明かりを見下ろしていると気分が落ち着いて、歩道橋を歩く豆粒みたいな人間をボンヤリ見ながら、自分のこれからについて考えていた気がする。