【仁の米国修業時代】『ユニバーサル・スタジ』(アメリカの生活)(4/4)
日はとっぷり暮れていた!
法定速度ぎりぎりで、コーナーを回り車をジョンさん
の敷地へ入れた!
事情を知ったクリスも俺と一緒に家の中に飛び込んだ!
ドアを開けると奥さんが居た。
「奥さん! ピースは?」
奥さんが指差す方向を見ると、ドアを引っ掻く音がする。
中で、ジョンさんが、何か言っている。
次の瞬間、ドアが勢い良く開いくと!そこに、
嬉しそうな顔で ピースがシッポを振っていた!
「ピースー!」
『ワン』
茶色い塊が突進し俺の脚に飛び上がった!
「・・・あう・・・」
ピースの前足が、俺の股間を直撃した!
「・・・う・・・」
うずくまる俺!
一瞬の沈黙後、ジョンさんが笑い出した!
(ちょっちょっと・・・ううううう・・・)
ピースは喜んで俺の倒れた顔をなめている。
それを見て奥さんも、続いてクリスも大笑い!
俺は下っ腹が痛くて声も出ないっていうのに。
ジョンさんが、床に倒れたままの俺に言った。
「トム!猛烈な歓迎だったな!」(笑い)
ようやく起き上がれるようになった仁にジョンさんが言う、
俺がユニバーサルスタジオから電話をした直後、
いきなり「ピース」は起き上がったそうだ!
そして、玄関の方をじっと見つめていたそうだ。
直ぐに来客があり、その来客が帰った後、ピースを入れた隣の部屋へジョンさんが入ったとたん、
ドアをカリカリし始めたそうだ。
俺とクリスが、町へ入る交差点辺りを車で曲がった頃だ。
あんまりドアを引っ掻くので、ドアを開けようとしたら、俺たちが入ってきたらしい。
結局・・・ピースの「原因不明」の「嘔吐」の理由は・・・
一人ぼっちの「不安」だった!
仁が「ピース」と暮らし始めて、初めてやつを残して「1泊」した。
ピースは、不安で不安で・・・
「自律神経の緊張がピークに!」
緊張から、奥さんが作ったご飯を食べたあと
「吐いて」しまったのだ。
原因は、インフルエンザでも、ウィルスでもない!
「仁」に会えない!不安だった!
・・・ごめんよ。
俺は、この日以降、ピースを誰かに預け「ひとり」にすることはなかった!
★お~い、神様。ゴメンナサイ!これからは俺が守るからね!
鈍痛がこみ上げる下腹を両手で押さえながら、
俺は、やっとのことで・・・ピースに言った。
「ぴ・・・ぴーす・・・ただいま」






