『これが大陸の砂漠だ~!げぇ!へびだ~ぁ!』(3/3感激編)』(21)
砂漠の朝は早い!
「お~い!O君、日の出だ~!」![]()
「・・・・ふぁ・・・おはよぉ~」![]()
どうやら、サソリが気になって、寝てないな・・・
「O君、足元に、サソリが・・・」![]()
「どっどこどこ・・・ぁ・・・ウソだろ!」![]()
大笑いしながら、仁はテントを担いで車に向かった。
「奇麗だなぁ・・・」
O君が見とれるのも無理はない。
こんなに見渡す限り、人も大型動物もいない空間に
ただ熱い空気だけの世界が目の前に広がっている。
仁は、ペットボトルの口を開け、ミネラルウォーターを飲もうとした。
この時、誤って、一口、下の石にこぼしてしまった。
内心・・・しまった・・・こぼした・・・くらいにしか思わなかった。
と,次の瞬間・・・
「ブゥ~・・・・ン」
蜂の羽音が耳元をかすめた。
えっ・・・蜂・・・砂漠に?
「ブゥ~・・・ン・・・ブ・・・」
羽音がやんだ!
どこだ!と探した仁が目にしたものは・・・![]()
「お~いい!O君、早くこっちへ!」
「なんだぁ・・・今いそがしいよぉ~」
「いいから、はやく、はやく!」
しぶしぶやってきたO君の目がいきなりめがねの奥で見開いた!
「な・・・すごいだろ!」 ![]()
「こっこれって---蜂、だろ!」
「そう!ミツバチだよ。」(仁)
「ここ砂漠だよね」
「砂漠だよ」(仁)
「いったい何にむらっがってるの?」
「これさ!」
仁は、手にもった「ミネラルウォーター」のペットボトルを
静かに傾けた。
「水」が口から下に落ちた・・・
下で群がっている「ミツバチ」の脇にポチャッとおちた!
すると!
「ブゥワァァァァァ~ン」
蜂が水めがけて移動した!
また1匹、また1匹、どこからともなく集まってくる蜂!
そう彼らも「生物」なのだ!
人間と同じで、水が飲みたいのだ!
「水が、欲しいのか・・・」
仁は手のひらに水を入れて蜂の群れに近づいた。
「よっ よせよ 仁君!刺されるよ」
仁は、手を引っ込めなかった。
ブゥ~~・・・
若い蜂だろうか、1匹の蜂が仁の手の先で滞空していた。
やがて、もう我慢できない・・・というように、ブブ・・・
と手の上に飛び乗ると、まるで「犬」が水を飲むように
「水」に頭を突っ込んでいた。
1匹が乗ると、ブウブブブゥ~・・・ンと
他の一団が、一気に手のひらに移ってきた。
まるで手乗り文鳥だ。
ほぼ1分,あっという間に手のひらの僅かな水に群がった蜂たちは、どこかへと飛び去っていった。 石にたれた水は、蒸発していた!
石に群がっていた蜂も、今はもう居なかった!
「はっ、蜂って水飲むんだね!」O君は、感心していた。
蜂だって生き物さ。
同じ生き物!・・そうだ、ゆうべのサソリを放してやるか!
仁は、車近くにおいておいた豆のビンを持ち上げた。
「どうした仁くん?」
一晩の空腹と脱水に、サソリは、耐えられなかった。
「死んでるよ」
砂漠の砂に返してやろう!
荷物を車に積み終えて、いよいよ!ロスへ出発だ!
あさってからまた仕事が待っている。
太陽は、いつのまにか頭上にいた。
「うわっあち~」
O君は車に飛び込んだ。
砂漠では車内の方が直射日光の下よりましなのだ。
ズル・・・ 靴の裏のがぬるっと滑った!
「?」
裏返すと・・・なんと「生ゴム」の仁の靴が溶けていた。
石の温度が急上昇している。おそらく「摂氏100度」を『超えて』いる。
タイヤが持たない・・・急がねば!
さぁて早くここを離れよう!
車に乗る前に,もう一度辺りの景色を見渡した。
人っこ一人居ない砂漠の道。
仁とO君はバンザイと大きな日本語で叫んでいた。
また,来るよ!
毒虫も毒蛇もいる砂漠だが、自然が本当に残っていた。
1980年、仁のアメリカ生活は、まだ始まったばかりだ!
★お~い、神様!サン・キューだよ~!![]()
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【次回から『ヴィスタでの生活』(なんで)編が始まります。
【どうか、また来てやってください!】待ってます!![]()
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