お疲れ様です、3S癸生川です。

 

この間daysも回ってきたので本当に書くことないんですが笑、太宰治の短編『猿ヶ島』を紹介しようと思います。

 

太宰治の小説というと『人間失格』みたいな病んでる系の話が浮かんできますが、この『猿ヶ島』はどっちかといえば星新一っぽい作品かもしれません。

個人的には太宰治の小説の中で一番印象に残ってます。

 

意図せずネタバレを含んでる可能性があるので、嫌な人は先に読んでみてください。

太宰治 猿ヶ島 (aozora.gr.jp)

著作権切れてるので無料で読めます。

 

書く前に的外れなこと言ってたら嫌だなと思って適当にネットのレビューを見てたんですが、意図せず興味深いコメントを見つけました。

ニーチェの言葉「深淵を覗く時、深淵もまたこちらを覗いているのだ」を思い出すっていうコメントです。

この言葉聞いたことはあったんですが正直あまり理解できてなくて、深淵とか言ってて中二病っぽいな程度にしか思ってませんでした。

へぇーって思って考えてみた結果、物理・精神・コミュニケーションなどいろんな意味で多元的空間の中を生きる人間やその他の生物の相互性について言及してるんじゃねくらいの結論に落ち着きました。それでもまだまだ浅いですね。

 

ってのはおいといて、『猿ヶ島』のキーとなる概念は「自由」だと思っています。

外的不自由に甘んじることは幸せなのか、隷従や妄信の先に自由は存在するのか、人間の思う自由とは単に不自由を解釈しただけにすぎないのではないか、など、適当に考えれば無限に問いが出てきます。

 

関係ないですが、主役を猿にしてるところもセンスあるなぁーと思います。

 

これ以上難しいことはわかりませんが、まあ面白いので、興味があればぜひ!