浅く 弱くなる呼吸をとめても

視界は鮮明なまま ゆるがない

そんな ばかな、 で目を見開くと

眼球から 顔のふしぶしまで こおりついた

オブラート 一枚の夢



昼間開いたままのページの上で

乱れた文字たちがありんこのように動き出す

私は それをじっと見つめながら とほうにくれるのだ

逃げてゆく言葉の群衆を 何ひとつできないまま

私の心が 砂のようにさらさらと こぼれてゆく


やがて夜がきて 小さなあり達がもとにもどるまで

弱まる心臓の音だけをききながら

静けさの中で つぶやくのだ


つぶさなくて よかった、と