「ヘリコバクターピロリ菌」随分メジャーな名前になりましたが
単なるばい菌です。
ピロリ菌は胃の中に住んでいる細菌で
、オーストラリアの二人の研究者(ウオーレン博士とマーシャル博士)
によって今から20年位前に発見されました。![]()
胃の中は胃酸の影響によって強酸性となっており、
そのため食物は入るとその酸により消化されバラバラになります。
ですから当初はこんな環境で細菌など
生息できるわけがないと考えられていました。
しかし、この菌の重要性は先日この二人の研究者に
ノーベル医学賞が授与されたことを見ても明らかです。
何が重要かというと、それはこの菌が
胃潰瘍、十二指腸潰瘍の真犯人で、
しかも胃癌の発生にも
どうやら深く関わっていることがわかったからです。![]()
昔は胃潰瘍というとストレスやタバコ、暴飲暴食が原因と
考えられていました。そして治療として胃酸をおさえる薬を
(例えばガスター)
飲むと一旦は良くなるのですが、
大体の人は薬をやめるとすぐに再発を
繰り返すというように、大変治りにくい病気でした。
それどころか吐血といって大量に血を吐いたり
穿孔といって胃や十二指腸に穴があいたりして、
救急車で病院に担ぎ込まれることが少なからぬ病気で
患者さんにとっても大変ですが我々医師からしても
当直のときに遭遇すると大変厄介な病気でした。![]()
吐血の患者さんが運ばれてくると
胃洗浄といって患者さんの鼻から管を胃まで挿入
その管から冷たい生理食塩水を注射器で注入しては
入れた分を吸い出して胃を洗うのですが
大体2リットル。30分はかかるのです。![]()
その後胃カメラで出血源を確認。
クリップとかでそこの場所をふさぐという作業になります。
何やかんやで1時間。
救急当番の日は1晩で50人くらいの患者さんが来るのが
普通でしたから
吐血の方が来ると泣きそうになりました。![]()
そんなこともピロリ菌の除菌が始まってから
あまり見られなくなってきました。
続きはまた。