仲間内でゴーレム団地と呼んでいる団地が近所にある。
そこの住人がみんなゴーレムに見えることから、そう呼ぶようになった。
「ここを通るたび、ゴーレムたちが団体でこっちの世界へ転生してきたとしか思えないんだよね」と和仁がいう。
「っていうより、団地の外側から見ると、ここを通るオレたちもゴーレムに見えるんじゃね?」と直樹がニヤケて言う。
「んなこと、あるかよ」
「じゃあ、和仁、向こうへ行ってオレらを見てみろよ」
「おう、行ってやろうじゃん」
和仁が道路を渡りきった瞬間、パッと姿が見えなくなった。
「えっ、どういうこと?」
俺が声を上げると、直樹が訳知りな表情を見せる。
「和仁がゴーレムっていうこと」
「まさか。ゴーレムっぽくないし、どちらかといえば直樹のほうがゴーレム顔だし」
「あるいは、ゴーレムの呪いのせいだな」
「お、やっぱりか。このまえ和仁とケンカしたあと呪いをかけたんだろ」
「呪いはかけたけれど、ゴーレムの呪いじゃねぇし」
「なんの呪いだよ」
「ツタンカーメンの呪いだよ」
「へぇ~、直樹って古代エジプトから転生してきたとか」
