陸上部2年の白石。
初めての大会で緊張のあまり、スタートのOn Your Markのときに気を失って崩れ落ちたと聞いた。
部長や顧問の先生、3年生は練習あるのみだとか、根性論を垂れ流すばかり。
白石にはそんなこと言われる筋合いは全くない。
本人はともかく、白石のことを知る自分や新聞部、応援部も白石は陸上部の、それどころか運動部の誰よりも努力と根性のある選手だと見解
一致している。
擁護派はいても手を差しのべる者は少ない。
緊張しない方法やおまじないを教えるのはリラックス部に委ねるが、幽体離脱研究会としては気を失ったままゴールまで走れるようにドローン走法を白石にマスターさせなければならない。
気を失うと同時に幽体離脱させて、肉体をドローンのように操縦できるように、かつ、自己ベストを叩き出せる水準まで習熟してもらう。