『フォンテーヌブローの簒奪者たち』
(以下、中盤までネタバレ)
クリスマスイブの深夜、バルビゾン派の絵画数十点がフランスのみならず世界各地の美術館から同時多発的に“消滅”した。
盗まれた形跡が見当たらず、いわばデジタルデータのようにその場でそっくり消えたとしか思われず、捜査は難航。
関連のありそうな事件も捜査の進展もなく1年が経ち、クリスマスシーズンを迎えた。厳戒体制が敷かれるイブの夜、コローの作品1点だけが元の美術館、元の場所に返還された。
数々の名画が完全に失われたわけではなく、どこかに存在しているのではないかとの希望が、美術関係者の胸中に光を灯した。
返還された絵画の裏に、犯行声明が暗号化されているとも思われる数列が記されていたが……。
